掲載日 : [2019-04-03] 照会数 : 7058
旧青山トンネル工事殉難者偲ぶ...民団三重と日韓協共催
[ 供養塔に手を合わせる民団と日韓協の関係者 ]
【三重】1928年から1930年にかけて三重県一志郡から名張に抜ける青山隧道の工事中に犠牲となった同胞8人と日本人8人を偲ぶ旧青山トンネル工事殉難者慰霊祭が3月21日、名賀郡青山町伊勢路の供養塔前で営まれた。民団三重本部(殷慶基団長)と三重県日韓親善協会(山口久彦会長)が共催。今年で16回目。
殷団長は「青山中学校当時の生徒たちの総合学習の取り組みが慰霊祭のきっかけを作ってくれた。これからも力をあわせ、20年、30年と続くよう尽力していく」と述べた。山口会長も「日韓関係が冷え込んでいる中、こういった交流を通じてお互い良い関係につながれば」と期待を寄せた。
慰霊祭には魯碩駐名古屋領事や崔美代婦人会三重本部会長、山本一史名張駅駅長、民団各支部支団長らが焼香した。
犠牲者に同胞が含まれていたことは町史でも長らく伏せられていた。02年、青山中学校の生徒たちが総合学習で聞き取り調査を重ねた結果、事実として記述されないのはおかしいと町史の是正を求め、再編纂につながった。これがきっかけとなり03年、民団と日韓協が共催して慰霊祭を始めた。当時の学習の取り組みを担当した橋本浩信先生も参列した。
(2019.04.03 民団新聞)