掲載日 : [2018-01-17] 照会数 : 4971
平昌五輪成功へ全力…未来志向の韓日関係を 民団新年会
パートナーシップ宣言20周年の節目 ヘイト根絶も誓う
民団中央本部と東京本部共催の2018年新年会が12日、都内のホテルで開かれ、全国主要本部の民団幹部や韓日両国の国会議員、友好団体代表ら500余人が参会した。韓日の国会議員ら来賓は、「目前に迫った平昌五輪・パラリンピックを成功させ、東京五輪につなげよう」と両国のスクラムを強調した。また、ヘイトスピーチの根絶や「韓日パートナーシップ宣言」20周年の節目の年を契機に、「未来志向の韓日関係を、両国の懸け橋の役割を担う民団とともに構築しよう」と訴えた。
新年会は17年度の活動を振り返る映像上映で始まった。中央本部の呉公太団長は新年辞で、「朝鮮通信使の世界ユネスコ記憶遺産登録が、韓日両国の民間団体が精力的に活動を推進してきた結果、実現したことに感謝する」と述べ、「通信使の関連記録を『世界の宝』として保存管理し、両国の新たな友好時代の幕開けに繋げていく」と強調した。
北韓のミサイル発射や核実験などの暴挙に対して称賛を送る朝鮮総連に対しては、「在日同胞経済の基幹産業とも言える遊技業業界が強い締め付けを受けるに至った契機・要因が、核・ミサイル開発・日本人拉致問題であることを深刻に想起しなければならない」と警告し、「北韓の国家犯罪が在日同胞全体の生活を圧迫している現実を無視し、『同じ民族同士』という情緒的な文言で民団に接触・かく乱しようとする策動に絶対に乗せられてはならない」と注意を喚起した。
さらに、「北韓憎し」の感情に便乗し、レイシストらの「嫌韓」感情扇動でヘイトスピーチやヘイトクライムに繋がる怖れについては、「在日同胞の生活と生命を守る民団として、絶対に許すわけにはいかない。インターネット上のヘイトスピーチについて、人権救済申立てや法規制がかかるよう努力を続けるとともに、自治体レベルでの条例化の運動を継続し、ヘイトスピーチ根絶まで闘う」と決意を示した。
その一方で、「2015年の慰安婦『韓日合意』は守られるべきというのが民団の基本的な立場であることに変わりない。少し不満があるにせよ、誠実に履行されるように、これからもより一層、民間外交を担う在外国民団体として、最善を尽くすことを約束する」と重ねてアピールした。
李洙勲駐日大使は、文在寅大統領の新年辞を代読し「昨年、全国民が心を一つに大きな一歩を進めた。経済は貿易1兆㌦時代を再開し、経済成長率を3%台に回復した。国民の生活水準向上を国政目標とし、国民が肌で感じられるような変化をもたらせる。平昌冬季五輪とパラリンピックまで1カ月余り、ソウル五輪以来30年ぶりの大会は、国民の声援と関心が成功へと導く」と結んだ。
日本側来賓として祝辞を述べた各党の代表らは、「平昌五輪を平和の祭典として成功させよう」「東京五輪を迎える国でヘイトスピーチがあってはならない。ヘイト根絶に全力を尽くす」「永住外国人の地方参政権問題は待ったなしの解決すべき課題だ。超党派で実現を」などと新しい年に期待を込めた。
韓国側来賓は宋永吉・韓日議員連盟引率団長と金守漢・韓日親善協会中央会会長(元国会議長)が、祝辞を述べた。
乾杯の音頭は民団東京本部の金秀吉団長が取り、「今年は黄金の犬の年だ。平昌五輪が成功し、東京五輪につながる光輝く年になるように」と宣言し会場全体が「ウィハヨ」と応じた。
(2018.01.17 民団新聞)