掲載日 : [2004-02-18] 照会数 : 5549
「多文化共生」 民団宣伝局長が奈良県外教で講演(04.2.18)
【奈良】奈良県外国人教育研究会(成田進会長)の第28回学習会が10日、県立社会福祉総合センターで開かれ、県内の教職員や教育関係者ら約500人が集まった。
テーマは「関東大震災80年から学ぶもの」で、呉充功監督が86年に制作した映画「払いさげられた朝鮮人―習志野市収容所」を鑑賞した後、民団中央本部の哲恩宣伝局長が講演した。
映画では、震災直後に捕えられ、物のように各村に払い下げられた同胞の殺害に万歳を叫んだ当時の狂気の状況がえぐり出された。
局長は「拉致問題」以降、悪化している北韓と日本との関係が在日同胞社会にも悪影響を及ぼしていると指摘、市民が市民を虐殺した関東大震災の悲惨な教訓を受けとめ、「在日」と日本人との市民レベルの共生で、憎悪の連鎖を立ちきることが民主主義の原点だと強調した。そのためには、幼い頃からの相互理解が前提で、地域での多文化共生教育の取り組みを進めようと訴えた。
(2004.2.18 民団新聞)