掲載日 : [2019-05-11] 照会数 : 6921
「子ども食堂」で地域貢献…民団南京都支部と京都王仁LC
[ みんなそろって1つのテーブルを囲んでの食事 ]
「チャレンジングスクール」
学習と子育て支援…小学生中心 毎回20人余が利用
【京都】共働きなど家庭の事情で孤食になりがちな地域の子どもたちに栄養バランスのとれた温かい食事を提供する「子ども食堂」が宇治市小倉町にも開設されていることがわかった。子どもたちを待っているのは主催の京都王仁ライオンズクラブ(LC、金政弘会長)と後援の地元民団南京都支部、婦人会南京都支部の関係者たちだ。金会長は「子ども食堂」で地域に貢献していきたいと意欲を燃やしている。
正式名称は子どもたちの学習支援を目的とした「チャレンジングスクール」。「子ども食堂」の看板を掲げることで「参加者は貧困層」といった誤ったイメージを周囲に与え、子どもたちが参加をちゅうちょしてしまうのを恐れた。共働きの両親を持つ子どたちが多いが、そうでない子も。参加者には特段の制限を設けていない。
開催は月1回、第4水曜日の放課後。民団支部会館はデイサービスの会場となっているため市内で別の場所を借りている。16時30分に開場すると小学生を中心に毎回20人前後が集まる。食事の前に京都文教大学に在籍するお兄さん、お姉さんたちの助けを借りて宿題に取り組む。勉強が終わるとみんなで楽しい食事会に移る。
食事はアットホームな雰囲気で楽しむバイキングスタイル。子どもたち同士コミュニケーションが弾む。子育て中のママさんも幼児を抱えて通い、仲間づくりに励んでいる。ときにはワイワイガヤガヤ「たこ焼きパーティー」を楽しむことも。毎回の参加費は中・高生100円、小学生以下は無料。大人は300円となっている。
企画が具体化したのは2年前。たまたまテレビを通じて「子ども食堂」のことを知った京都王仁ライオンズクラブの金会長はもともと子育て支援や福祉に関心があっただけに、「これをやったら地域のみんなに喜んでもらえるのでは」とひらめいた。寄付で当座の資金100万円を集めて「基金」とし、自治体からも助成をあおいだ。
金会長は民団南京都支部支団長を歴任して、昨春から民団京都本部の団長に就任した。今春の民団地方委員会では市内の各支部にも拡大していきたいと抱負を述べた。
子ども食堂は2012年、東京の大田区で始まったとされる。現在、全国で2200を超す勢いで増え続けている。
(2019.05.10 民団新聞)