掲載日 : [2019-07-24] 照会数 : 7244
オリニの夏始動…「梅雨明け待てない」民団各地で夏季キャンプ
[ トレーニングを終え、元気な声で突きの練習(東京・台東支部) ] [ 昔ながらのピソックチギを楽しむ(東京・練馬支部) ] [ ニジマスをつかみ取り(東京・新宿支部) ] [ オリジナルの団扇を手に誇らしげな表情(山梨) ]
夏休みを待ちきれないオリニたちのためにと、各地民団が一足早く始動した。「土曜学校(ハングル教室)」を運営している東京の練馬と台東の両支部は東京韓国教育院と連携、伝承文化体験でオリニたちを喜ばせていた。新宿支部は奥多摩町で毎年恒例の水遊びイベント。大人も一緒になって夢中になっていた。山梨本部は富士吉田市で家族同伴の夏季キャンプで忘れられない思い出を胸に刻んだ。
テコンド初体験 民団東京・台東支部
民団東京・台東支部(廉順澤支団長)は20日、同支部「ハングル学校」に鄭鐘權さん(早稲田テコンドースクール師範)を講師として招き、「文化体験教室」を実施した。夏休みと冬休みの前、オリニを対象に開催している特別プログラムの一つ。20人が韓国を代表する武術、テコンドを初体験した。
はじめに入念な準備体操を行った。遊びを随所に取り入れたトレーニングながら、さりげなくスクワットも行う本格的なもの。子どもたちの集中力も徐々に高まっていった。午後からは鄭さんの腹めがけて突きの練習。パルチャギ(蹴り)では子どもたちから元気のいい掛け声が聞かれた。
この日の「文化体験」はすべて韓国語で進行した。金光淑事務部長によれば「ハングル学校」に通う子どもたちは、話し言葉の9割がたを理解できるという。このほか英語教室も運営中。
文化体験を終えると保護者と一緒にキムパとキムチの食事を楽しんだ。
伝承遊びに夢中 民団東京・練馬支部
民団東京・練馬支部(李龍雄支団長)は13日、「土曜オリニハングル教室」に東京韓国教育院から派遣された禹恩淑さんを臨時講師に迎えた。禹さんは韓国の幼稚園教諭免許を持つ。幼児部のオリニ15人を伝承遊びの世界に誘った。
はじめに紙芝居「マルハヌン・ナムセンギ(石亀)」。禹さんは抑揚のある独特の節回しで身振り、手振りも交えながらゆっくり物語を展開した。ハングルの聞き取りができないオリニでも、絵を見て想像をたくましくしていた。
次に保護者も加わり「カンガンスルレ」の一部を全員で歌い踊った。ここでも歌詞には「ナムセンギ」が登場し一貫性を保った。最後は昔ながらのピソックチギ(石飛ばし)を楽しんだ。石はフェルトペンやクレヨンで彩色をほどこした正方形の建材。標物にあたると「オッシー!」と飛び跳ねて喜びを表現していた。
川遊びで魚とり 民団東京・新宿支部
民団東京・新宿支部(高隆博支団長)の「大人も子供も川遊び」イベントは15日、東京・奥多摩町「アメリカキャンプ村」で開催された。新宿支部をはじめ、練馬支部(李龍雄支団長)、新宿韓国商人連合会からも参加。100人以上でにぎわった。
高支団長は「親子で楽しめる1日になってほしい」と語った。
こどもたちによるスイカ割りは初体験の子も多く、長蛇の順番待ち。バーベキューでは新宿支部のメンバーが仕込んだコチュジャン味のホルモンと3種類のキムチなどを楽しんだ。
食事を終えたオリニたちはニジマスつかみ取りや水鉄砲で楽しみながら遊び、アスレチックなどで戯れた。
民俗色ぎっしり 民団山梨本部
【山梨】民団山梨本部(李正炯団長)は14、15の両日、富士吉田市でオリニ夏季キャンプを実施。入村式では韓吉洙副団長が激励の言葉を述べた。
子どもたちは韓国語の言葉合わせに取り組み、韓国の童謡に合わせて舞踊を学んだ。その後は親子水入らずでミニ運動会に興じ、夕食後も団扇に韓国関連の模様を自由にデザインして楽しんでいた。
2日目は富士急ハイランドで1日を過ごした。
(2019.07.24 民団新聞)