掲載日 : [2019-08-07] 照会数 : 14757
母国を体験 連帯深める…次世代サマースクール
[ 中学生94人が勢ぞろい ] [ 高校生はハングルでの印鑑づくりを体験した ]
全国から151人が参加
在日同胞の中・高校生を対象に夏休みを活用して実施された民団主催(在外同胞財団後援)の「2019在日同胞次世代サマースクール」(7月25~28日の中学生コース、7月31~8月3日の高校生コース)が終了した。小学生時代、オリニジャンボリーに参加したあと、同次世代母国イベントへのリピーターも多く、再会を喜びあう場面も見られた。北は北海道から南は鹿児島まで全国29地方本部から参加した151人(中学94人、高校57人)は4日間、ともに学び、語り合いながら新たな絆を育んだ。「韓国の発展史」や「民団と在日の歴史」などを学んだほか、国立中央博物館観覧、「韓日交流へ自身ができること」をテーマにしたグループディスカッションなどを通じて在日の仲間として連帯を深めた。
3泊4日の日程で、「韓国の発展史」「韓日関係の歴史と民団の母国への貢献」「在日同胞社会の今」などをテーマにした講義を聴講したほか、明洞では韓国の伝統芸能である農楽をアレンジした舞台芸術作品(ノンバーバル・パフォーマンス)、「ナンタ」のステージを楽しんだ。
国立中央博物館にも訪れ、展示を観覧したほか、中学生は扇づくり、高校生はハングルで自身の印鑑づくりを体験し、同世代の仲間らと母国を思いっきり体感した。
また、両コースとも2日目の晩餐会は母国で「OK貯蓄銀行」などを営む在日同胞2世の崔潤氏がもてなした。
引率団長を務める民団中央本部の金利中副団長は「4日間の『韓国体験』を通して大いに学んでほしい」とし、「期間中、母国で学んだことの中から何か一つ、テーマを持ち帰って、在日として、どう生きていくかを追求する機会にしてほしい」生徒らに訓辞した。
「在日について」の講義では、民団の歴史を紹介した映像を観た後、徐順子民団中央文教副局長が民団の激動の歴史や多様化する在日同胞社会の現状などを説明した。
中学生コースでは徐元喆事務総長が「贈る言葉10+α」のテーマで韓国人としてのルーツや歴史、韓日両国の思考、国民性などを説明し在日同胞としてどう生きていくのかをアドバイスした。
高校生コースでは韓日親善協会中央会の裵泰洙副会長が「韓日関係の歴史、民団と在日同胞の母国への貢献」を説明しながら、「韓民族としての誇りを持ち、韓日の懸け橋として堂々と生きてほしい」と激励した。
新しい企画として母国修学生によるパネルディスカッションを組み込んだ。これはかつてオリニジャンボリーや次世代サマースクール参加経験が母国修学のきっかけとなった体験談などを語り合い、将来、進学の選択肢のひとつとして母国修学を勧めた。
新潟から参加した朴佳樹さん(高1)は「ナンタが楽しみだった。以前から観覧したいと思っていた。メンバー同士、言葉がなくても息をぴったり合わせて伝統楽器を演奏し笑いを誘う能力がすごい」とし、愛知から参加した朴一魅さん(高3)は「何よりも、色々な地域の仲間と交流できたことが嬉しかったと満足の声。
福岡から参加した金愛里さん(高2)は母国修学生たちのパネルディスカッションに刺激され「オンニ、オッパたちの話が一番心に残った。もっと韓国語を勉強して、韓国の大学に進学したい」と母国修学に意欲を見せていた。
(2019.08.07 民団新聞)