掲載日 : [2019-12-03] 照会数 : 10671
キムジャンで民団、婦人会が小さな民間交流…受け継いだ在日の味伝える
[ 崔二順さんによるカクテキづくり講習に人だかり(民団栃木) ] [ 岩手では日韓親善協会と共催でキムジャン ] [ 各テーブルで婦人会茨城の役員が指導(明光中学) ]
日増しに冬の気配を感じる季節となった。韓国ではいまがキムジャンのベストシーズン。在日同胞社会でもキムジャン文化を利用した近隣住民との韓日食文化交流が盛んだ。栃木の「民団フェア」ではカクテキ講習会が人気を集めた。日韓協と共催の岩手は今年で6回目。茨城でも公立中学校PTAの要請に応え、婦人会が出張講習を引き受けた。
◆地域住民対象に民団栃木会館で
【栃木】民団栃木本部(崔龍治団長)は11月26日、同会館と敷地内で「栃木民団フェア・韓日親善交流会」を開催し、身近な食文化を通じて近隣の地域住民とふれあうひと時をもった。
敷地内では訪れた人に韓国の餅や焼きたてのチヂミをふるまった。主催者の予想を上回る112人が来場し、用意した食材は早々に底をついた。特設の韓服試着コーナーでは写真撮影のサービスもあり、モデル気分にひたっていた。
会館内では婦人会栃木本部(李美寿会長)の崔二順さんが講師を務め、カクテキ(大根キムチ)づくりの講習を行った。李会長は「民間レベルでこのように小さな交流を積み重ねることが大切だ」と強調した。
◆民団岩手本部は県日韓協と共催
【岩手】民団岩手本部(申百澈団長)は11月23日、盛岡キャラホールで「第6回日韓親善韓国料理講習会」を開催した。県日韓親善協会との共同主催。
事前に申し込んでいた41人が参加。申忍・同本部生活部長の指導のもと、塩漬けした白菜にヤンニョム(薬味)をぬりこみ「キムジャンキムチ」をつくった。この後、キムパにも挑戦した。県北の久慈市から2時間半かけて参加した李留美子さんは「来てよかった」と感想を語った。申団長は「私どもは日本に住む一人として地域の皆様と友好関係を深めていきたい」とあいさつした。
◆茨城町立明光中学PTAから要請
【茨城】婦人会茨城本部(張光子会長)は11月18日、茨城町立明光中学校で「韓国料理教室」を開いた。同校PTA(上田真澄会長)の要請に応えた。昨年に続いて2回目。男性を含むPTA関係者14人に同校の教職員も加わり、合わせて15人の参加となった。
企画は今春の同校PTA教養委員会第1回会議で決まった。上田会長によれば、昨年の韓国料理教室の参加者から「今年も」と望む声があったという。自ら漬けてみたら市販のキムチと味が違うこと、食材が近隣の業務用スーパーで比較的簡単に手に入ることもチャレンジ心をかきたてたようだ。
韓国食堂を経営する白再粉さんが白菜キムチとチヂミを指導。張会長をはじめとする婦人会関係者4人と民団茨城本部の文京順事務局長が補助した。参加者からは「こんな簡単にできるなんて」「自信が持てた」といいう声が聞かれた。
調理が終わると、張会長が自宅から持参したけんちん汁を囲み、和やかな食事会を繰り広げた。
(2019.12.04 民団新聞)