掲載日 : [2019-12-04] 照会数 : 7309
民団福岡が炭鉱跡地で同胞慰霊…「平和、多文化共生マダン」
[ 「韓国人徴用犠牲者慰霊碑」(奥)を前に ]
【福岡】民団福岡本部(李相鎬団長)は11月9日、「韓国人徴用犠牲者慰霊碑」の建つ田川市石炭記念公園とその周辺で「平和と多文化共生を願うマダン」を開催した。日本人の来賓も含め150人が参加した。
同公園はかつて筑豊炭鉱随一の規模を誇った三井田川鉱業所伊田坑の跡地に整備された。ここは「炭鉱節」発祥の地としても知られる。「韓国人徴用犠牲者慰霊碑」は「日韓併合」の美名のもとに徴用され、過酷な強制労働を強いられた事実を後世に伝えるために民団田川支部が力を合わせて88年に建立した。
この日のマダンには当時、公園用地の無償提供を市に働きかけた浦田憲一元福岡県議・元田川市議が来賓として参席し、建立実現に至った経緯を説明した。この後、公園内の田川石炭歴史博物館に移って森山沾一館長からこれからの韓日関係をテーマにした講演を聞き、館内を見学した。
李団長は「県内にはいまも母国に帰れない同胞の遺骨が各地に眠っている。民団としても心ある日本の友人たちと共に慰霊事業を続け、遺骨返還を進めていきたい」と語った。
(2019.12.04 民団新聞)