多様化時代に対応を…団員の声を幅広く集約 民団中央本部議長 朴安淳 |
輝かしい新年を迎え、皆様のご多幸とご繁栄を心よりお祈り申し上げます。日頃から在日同胞の為、そして地域社会の発展に貢献している皆様に、心から敬意を表します。 私達の願いは、日本社会で在日同胞の生活と権利が守られ、地域社会に貢献する一員として、堂々と生きていけることであります。 その為には韓国と日本がそれぞれの国と国民を尊敬し友好的な関係でなければなりません。しかしこの数年間韓日関係の厳しい状況が続いており、多くの困難が在日同胞の生活に影響を及ぼしています。 私達在日同胞は100年以上の歴史を持っています。過去には今以上の困難な時代がありましたが、先人たちはその困難を仲間と力を合わせ、知恵を絞り、汗を流して乗り越えて来ました。その活動の求心体としての役割が民団でありました。 民団は在日同胞の尊厳と権利を守る為に3機関制度のシステムと、理論的、精神的に支える宣言、規約を作り、独断を許さず、民主的な運営、公平性を守ってきました。 その結果として、創団74年という長い歴史を維持出来たのではないでしょうか。 現在、民団はいくつかの問題に直面しています。特別永住者が減少し、日本国籍同胞、新規定住者が増加するなど、構成員も大きく変わり、3世、4世の台頭で、思考方式も大きく変化しております。同胞が居住する地域、同胞家族の状況によっても、考え方、生き方が多様であります。その大きな変化の中で、次世代育成、組織幹部養成、自立財源確立と喫緊に取り組むべき課題が少なくありません。 議決機関はこれからも、団員の皆様の声を幅広く集約し、民団のあるべき姿を皆様と共に創っていきます。 在日同胞がこれからも、日本で居住し地域社会と共に歩む為にも、韓日両国の関係改善を一日も早くと望むものであります。 |
原点に戻り一致団結…組織の求心力を高めよう 民団中央本部監察委員長 梁東一 |
庚子新年、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 各級組織幹部と団員の皆様にとりまして、幸多き年でありますよう心よりお祈り申し上げます。 とりわけ昨年は、激変する韓半島情勢の中、私たちの生活に直接間接に影響を及ぼしてきました韓日関係は、1965年の韓日国交回復以来、最悪の状況にありました。そのような中で、民団の各級組織幹部と団員の皆様におかれましては、祖国の平和統一と在日同胞社会の安定、そしてより良き韓日友好親善のために孤軍奮闘のご尽力をいただきました事、心から感謝と敬意を表させていただきます。 昨年のご挨拶でも申し上げましたが、私たちを取り巻く内外の情勢は、百年に一度の大変革期にあります。私たち在日同胞社会と民団の存在の根幹に関わる地殻変動が起きており、民団組織の求心力を如何に高めていくか、厳しいかじ取りが求められています。この命題に、自由と民主主義を高く掲げる民団組織の原点としての執行、議決、監察の3機関が、それぞれの役割と責務を尊重し、一致団結して取り組んでいるところです。とりわけ、私たち監察機関は、不羈独立、厳正中立、公明正大、事後監査の精神を堅持しつつ、積極的に関わってきました。 早いもので、任期も残すところ1年となりました。私たち在日同胞社会を取り巻く情勢は引き続き厳しいことでしょう。あらゆる艱難辛苦を血と涙と汗とともに乗り越え、在日同胞社会の唯一の指導組織として民団の今日を築いて来られた多くの先輩たちを思い起こします。 重ねて、韓半島の平和と安定に寄与し、自由と民主主義の理念に基づいた平和統一に向けてなお一層の寄与をしてまいりましょう。そして在日同胞の生活と人権を擁護・確立するために力を尽くしましょう。さらに、韓日・日韓の懸け橋として地域社会との相互理解と親睦を育んでまいりましょう。 |
チャレンジ精神で…在日韓国婦人会中央本部会長 朴善岳 |
全国婦人会会員の皆様、そして同胞の皆様、明けましておめでとうございます。今年は「新たな100年」をキーワードに全国婦人会はチャレンジ精神で邁進していきます。 昨年、婦人会中央70周年を全国の会員と共にお祝いできた事に感謝致しております。これも会員一人ひとりが結集した力の賜と信じています。 今、世界は大きく変化し情報の波に押し流される時代が参りました。しかし、時代が変化しても私達はしっかりと適応していけると信じています。皆様、頑張って活動していきましょう。 近くて近い国、韓国と日本は兄弟国として共に繁栄する事を私達は願っております。 そして地方参政権獲得、ヘイトスピーチ根絶に向け民団と共に闘っていきます。 これからも韓国にルーツを持つ私たちが結集し次の時代にもたくましく生きていきましょう。「祖国韓国」「故郷日本」を共に愛し、韓日友好親善に寄与していきましょう。 |
同胞経済発展に寄与…在日韓国商工会議所会長 朴義淳 |
全国の韓国商工会議所の皆さまにおかれましては、地域社会の経済発展と諸事業を通じた地域社会と在日同胞社会との関係強化、また韓日関係の発展にご尽力を賜り、年頭に当たり厚く御礼申しあげます。 希望に満ちた2020年が幕を開けました。本年は平和の祭典である、東京五輪が開催されます。オリンピックの精神である、友情、連携そしてフェアプレーに基づく相互理解を深め、よりよい共存共栄社会の実現を加速させる好機となることを願っております。 一方で、在日同胞経済人を取り巻く状況は厳しさを増しつつあります。この様な時こそ、先人たちの崇高な精神を胸に、在日同胞社会、地域社会の皆様と共に考え、共に行動し現状を打開していかなければなりません。 当会議所は本年も、会員企業の事業の持続的な発展に貢献できるよう尽力いたします。会員企業の発展は在日同胞社会の力となり、地域社会の発展、韓国と日本の関係強化に寄与できと信じております。 |
五輪で在日に声援を…在日本大韓体育会会長 崔相英 |
いよいよ2020東京五輪が7月24日に開幕します。1964年の東京五輪当時、本会は224人の韓国選手団を支援する後援会を民団と結成し①選手団の強化訓練支援②本国から参観団2000人を招待③1億円の募金運動‐などの後援活動を展開しました。あわせて、柔道、体操、射撃、陸上、バレーボールに7人の在日同胞選手を韓国代表に輩出し、柔道では金義泰選手が韓国柔道初となる銅メダル獲得の快挙を成し遂げました。 あれから56年の時を経て再び開催される東京五輪。韓国の発展とスポーツ大国への土台作りに貢献し続けてきた在日同胞の役割が改めてクローズアップされる大会となるでしょう。現在、世界選手権で優勝した柔道の安昌林選手をはじめ、多くの在日選手が五輪出場権獲得を目指し、世界で戦っています。 体育会では、太極旗を胸につけ、世界の舞台で活躍する在日選手を一人でも多く輩出できるよう全力でサポートしていきます。本年も皆さまのご支援ご声援をお願い申し上げます。 |
連帯と協力で組織強化…在日韓国青年会中央本部会長 鄭昇栄 |
平素は青年会中央本部に対し格別なるご支援とご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。 さて、青年会中央本部が創立してから43年という月日が経ちましたが、私たちは様々な変化に対応できる人材の育成や発掘、会員一人ひとりに価値あるものを提供し、共に感じられる会づくりを目指していきます。 現在、組織の弱体化が進んでおります。そのような逆境にも負けず、私たちは次世代を担う青年世代として在日同胞社会に勇気と希望を与えられるような人材にならなければなりません。そのためにも、自主性を持って活動に取り組み、全国に散住する仲間たちとビジョンの実現を目指して手を取り合っていきます。 私たちは日本社会で差別のない社会を実現していくためにも、東京五輪を一つの目標とし、人権擁護活動にも取り組んでまいります。この様な時代だからこそ、組織の枠を越えた連帯や協力が必ず必要になってくると考えます。手を取り合って素晴らしい社会にしていきましょう。 |
護国精神は永遠不滅…在日学徒義勇軍同志会会長 王正男 |
1950年6月25日、北韓軍の奇襲南侵により勃発した韓国戦争で首都ソウルが陥落し、釜山近くの洛東江戦線まで後退し「風前の灯」の危機に瀕した祖国を救う一心で、当時学生であった青年学徒642人が自願参戦し、熾烈な戦闘で135人が戦死しました。 仁川上陸作戦及び中西部戦線で戦死した52人の遺骨は1963年にソウル国立墓地に移葬されましたが、長津湖戦闘で戦死した83人は残念ながら遺骨さえ発見出来ず93年3月24日付で83位の戦死者位牌はソウル国立顕忠院に安置されました。 本会は長津湖戦闘で戦死した83人を含む135人の英霊を弔うため、15年から毎年11月11日に、民団中央本部の後援の下、韓国大使館と共に慰霊祭を営んでいます。 祖国があってこそ自分も存在するという一念で戦った在日学徒義勇軍の愛国精神と護国精神は永遠に不滅であり私たち在日同胞の「力の源」であると信じています。この崇高な愛国精神を後世にしっかり伝えていきましょう。 |
在日学生ネット拡大…在日韓国学生会中央本部会長 李裕海 |
昨年は学生会にとって変化の一年でした。夏季連帯イベントのKSJ(在日大学生夏季ジャンボリー)は、これまで続いた「次世代サマースクール」という大学生事業と一本化したことで、例年とは違い、初参加の学生が全体の半数を占めました。夏のKSJを機にその後、毎月のイベントには必ず初参加者の姿がありました。 私たち学生会の「在日韓国人学生のネットワークを広げる」という目標は、時代の流れに沿い、同世代がよく使用するSNSを駆使した宣伝方法によって、以前よりネットワークが拡大していると思います。 そして、私たちは在日同胞の歴史と次世代を繋ぐ重要な立場にいると考えます。在日次世代のコミュニティー離れが深刻化しております。その中で会員たちが学生会に参加することで、何を感じ、何を学び、何を吸収してほしいのかを考え、会員一人ひとりにとって「意味のある会」になる事を目指し、自らのルーツを大切にできる活動を展開していきます。 |
世代こえ人材継承…在日韓国科学技術者協会会長 朴載源 |
在日韓国科学技術者協会は優れた人材を集め、世代をこえて継承して在日同胞の価値を持続的に高めます。 自然界における真理を探究し人類社会の繁栄に尽くすのが科学技術です。科学技術は真理を求め後戻りせず、知識は広がり深化し、有から有を生み出す持続的発展の源泉です。 このチャンスは、いつの時代でも誰にでも公平に訪れます。このため科学技術者は知の探究を軸足に、高い志をもち、過去の実績や功績ある他者への敬意を忘れず、誠実に自主的に森羅万象に挑み続けるのです。その結果人類の持続的発展の先導者となります。 AI、IoT、5G、バイオ、宇宙開発など様々な革新的技術に加えCOP25、SDGsなど、地球規模の課題は待ったなしで私たちを直撃し、世代をこえた挑戦が求められます。 24人のノーベル科学賞受賞者を輩出した日本で学び、研究する在日科学技術者が在日同胞の価値を持続的に高めます。 セニアー研究者、若い博士研究者、科学技術者をめざす大学生・院生、理系を志す民族学校の生徒に対して一貫性と継続性をもって活動し、優れた人材を継承します。 |
在日の人権伸張へ…在日韓国人法曹フォーラム会長 李宇海 |
昨年は韓日関係が極めて厳しい局面を迎える中で、その只中におかれた在日韓国人社会も様々の困難に直面することになりました。 しかしながら、その昨年の最後に、川崎市でヘイトスピーチに罰則を科す条例が成立しました。反差別と人権擁護の運動の象徴のようになった川崎市で、全国に先駆けて罰則のある条例が制定されたことは、従来から運動を担った全ての同胞と日本人の勝利であり、マイノリティの人権をさらに伸長させる将来への展望を拓いたものだといえます。 私たち法曹フォーラムも、民団中央人権擁護委員会と共催で、関東大震災時のジェノサイドを今日の状況からあらためて考えるセミナーを200人余りの参加者を迎えて開催しました。 特別永住者の減少や若い世代での韓日ダブルの人口の増加など、在日同胞社会の岐路はもはやはっきりした姿で、私たちの目の前にあります。私たち同胞弁護士も、皆様と共に考え、行動して参ります。 |