掲載日 : [2020-06-26] 照会数 : 5537
夜間中学2年で卒業の脱北同胞に祝金…民団支援センター
「脱北者支援民団センター」は11日、都内の中学校夜間学級を2年で卒業した脱北者のSさん(24、東京都内在住)を東京・港区の韓国中央会館に招き、祝賀金を手渡した。
Sさんは2017年12月、成田空港に入国。翌春、都内の中学夜間学級に入学し、通常なら3年かかるところをわずか2年で卒業。今春から都内の工業高校電気科で学ぶ。
Sさんを迎えた鄭夢周副団長は開口一番「頑張ったね」とSさんの勉学への努力をたたえた。日本語は入国してから勉強し、いまは日常会話に不自由は感じていない。ただし、漢字は読めるが、書くのはまだ不得意だという。年末には日本語能力検定試験3級の受験を準備している。将来は住戸や店舗の配線工事を行う電気工事士の国家資格取得を目指している。
Sさんは95年、咸鏡北道清津市生まれ。物心つかないうちに両親が離婚。6歳で母親と離別してからの16年間は親戚中をたらいまわしにされるなど、「暗黒の日々であり、地獄のような苦痛な時間」を過ごした。
やがて母親が日本にいることがわかり、母親に会いたいという一心で友人と一緒に自力で豆満江を渡った。「脱北者支援民団センター」は17年12月、Sさんに生活定着支援金を贈った。
(2020.06.25 民団新聞)