掲載日 : [2004-03-03] 照会数 : 7355
尼崎高・クラス代表の金佳奈さん、チョゴリで卒業証(04.3.3)
[ 金さんを囲むクラスメイトと教師 ]
【兵庫】尼崎市立尼崎高校(伊藤維昭校長、1080人)から在日同胞卒業生がまた1人、民族衣装で巣立っていった。
2月27日、民族衣装で卒業式に臨んだのは在日3世の金佳奈さん。担任から名前を呼ばれた金さんは、「ネー(はい)」と返事してF組クラス代表として壇上に上がり、卒業証書を受け取った。
金さんは入学時、通称名だった。同校で「在日外国人同胞の会」の顧問を務める藤原史朗教諭(全外教代表)と出会い、同校が人権学習の一環として実施している特設ホームルームを経て悩みに悩んだ末、2年生のとき本名宣言をした。
卒業式でチョゴリを着るかどうかも迷ったが、「自分のため」と考えたら頭の中がすっきり整理できたという。式場を出て多くのクラスメートに囲まれた金さんは、目にいっぱい涙をためながらも、晴れやかな笑顔を浮かべていた。
同校卒業式に民族衣装で出席できるのは、3年間の学校生活で本名を名乗り、卒業後の進路も定まってから初めて可能となる。藤原史朗同校教諭が人権学習の一環として提案し、82年から始まった。過去、17回の卒業式で50人以上が民族衣装で卒業している。
(2004.3.3 民団新聞)