掲載日 : [2004-05-12] 照会数 : 6250
祖国の〞今〟を体感へ 母国夏季学校(04.5.12)
7月26日から10日間…ホームステイも取り入れ
母国での10日間にわたる生活を通じて民族的な素養を育む母国夏季学校の参加者募集がスタートした。夏季学校は、夏休みの期間を利用して日本の学校に通っている同胞中・高校生に祖国の姿を学んでもらおうというもの。
今年の母国夏季学校は、夏休み期間中の7月26日から8月4日までの9泊10日間。韓国の教育人的資源部が主催し、民団が在日同胞の民族教育だけでなく同胞社会指導者養成の一環として推進してきた制度で、今年も昨年と同様に全国で90人を募集する。
期間中、全国から集まった同胞中・高校生は国際教育振興院の寄宿舎などを拠点にし、簡単なあいさつなどの韓国語や韓国の歴史、礼節など、韓国人に必要な一般素養学習が行われる。また、景福宮、民俗村など歴史風俗を確認する見学も盛り込まれている。
また、日本の学校教育ではほとんど学ぶことができない日本の植民地支配時代と独立闘争の歩みなども独立記念館訪問などを通じて学ぶ。一方、躍動する祖国の一側面として厳然と存在する分断の現実と統一への願いを、板門店や再連結が進む京義線の都羅山駅などを訪問し、体感する。
この他、民俗ノリ(遊び)や舞踊の体験、伝統芸能見学など短期間に韓国のエッセンスを感じることができるプログラムが組まれている。特に今年は、現地の家庭に宿泊してコミュニケーションを図るホームステイが取り入れられている。
母国夏季学校は、次世代の在日同胞社会の人材育成と2世たちが母国で民族素養を体感できるようにと、1966年に民団が本国に要望して開設された。当初は大学生が対象となっていたが、より幅広い層を受け入れてほしいという要望を受けて、大学生は春休みを利用した春季学校、中・高校生を夏季学校にわけて実施してきた。
もともと在日同胞子弟の民族教育という観点から本国政府が実施してきたものだけに、充実したカリキュラムと参加しやすい費用負担などで人気を呼んできた。
参加の申し込みは各地の民団本部および支部、または民団中央本部文教局(電話03・3454・4615)へ。
(2004.5.12 民団新聞)