掲載日 : [2004-05-19] 照会数 : 4747
奨学金支給100人に拡大 2年目の「秋信奨学会」(04.5.19)
主宰の在日1世 基金5億ウォンめざす
私財2億ウォンをもとに昨年、郷里の全羅南道宝城郡に奨学会「宝城郡秋信奨学会」を設立した在日同胞1世の金玉男さん(91)=民団東京・葛飾支部顧問=は、11月までに運用資産を総額5億ウォンまで拡大する計画だ。4月23日、宝城教育庁での第2次奨学金伝達式で明らかにした。
これは今年から支給対象を中高生から小学生まで広げ、人数も60人から100人にと大幅に増やしたことによる。今回の支給総額は計3540万ウォン。この日の奨学金伝達式には宝城郡の郡守、教育長、警察署長らの機関団体長、および住民も多数、駆けつけた。
金さんは渡日間もなくして地域の郷土出身者に呼びかけて「宝城会」を結成、60年代から会員と力を合わせて郷里の発展に貢献してきた。2億4000万ウォン以上をかけて郷里全体の電気設備を整えたのもその一つ。
なかでも、奨学会設立は、貧しさゆえに勉学の夢を果たせなかった金さんにとって「最後の夢」だった。福島県内で経営するメッキ工場の収益を積み立てて数年がかりで原資2億ウォンをつくり、その運用益で昨年4月、中高生60人に初の奨学金を伝達した。
(2004.5.19 民団新聞)