掲載日 : [2004-09-29] 照会数 : 5379
自分探しの旅確かな手応え 「コリアンユーストラベル2004」(04.9.29)
同胞の絆確かめあう場にも
ソウルで開催された青年会中央本部(壽隆会長)主催の「コリアンユーストラベル2004」に全国から105人の同胞青年が参加し、23日から3泊4日の日程で祖国の歴史と現実、韓国と在日同胞の関係史に触れることで自らのルーツと向き合うとともに全国の同世代と交流を深めた。
一行は2日目、仁川市壽鳳公園の在日学徒義勇軍参戦記念碑前で開かれた第54周年6・25参戦記念式(主催・在日学徒義勇軍同志会)に参席、記念辞を述べた同会会長の柳升鎬氏から「在日同胞の青年たちが参加してくれたことは大変喜ばしい」との歓迎の言葉を受けた。
式典には民団中央本部の金宰淑団長も出席し祝辞を述べた。
在日学徒義勇軍に参加した経験を持つ梁玉龍・仁荷大学名誉教授(77)の講演では、「祖国を守ろうとした在日学徒義勇軍の崇高な精神を受け継いでいくことは、在日韓国人の責務だ」と語りかけられた。在日同胞が参戦した事実を知らないメンバーも多く、「こういう歴史は知らなかった。これをきっかけに勉強しなくては」(三重・李有美子・22)といった声も。
全参加者が一堂に会する交流会が初日と3日目に開催され、地域別の自己紹介やメンバーがチマ・チョゴリとパジ・チョゴリを着て出場するミス・ミスターコンテストなどもあって、初対面が多いにもかかわらず、すぐに打ち溶けていた。
参加者のうち約70人は青年会とはなじみが薄かっただけに、「全国の同胞青年と出会えて嬉しい。初日に全員が紹介されたので、各地方の個々人の素顔がよく分かってよかった」(大阪・李奈美・23)などと交流会は大好評。紹介のおかげでスムーズに知り合えた様子で、さっそく連絡先を交換する姿も見られた。
3日目はDMZ(非武装地帯)、南侵トンネルなどを訪れる歴史探究コース、韓国の大学生と触れ合う交流体験コース、キムチ作りにチャレンジする文化体験コースに分かれての行動だった。
交流体験コースでは、慶熙大学校の学生とバレーボールや討論会、街の散策などを通じて交流した。「意外とこういうチャンスはない。現地の学生と出会えてよかった」との声があれば、現地の大学生からも「実際に会って見て、在日韓国人について考えるいい機会になった」との反応が寄せられた。
今回の企画趣旨は「在日同胞青年の広範な連帯」を目指すなかで、「全国的な同胞青年の出会いの場」をつくることにある。参加者それぞれが新発見をし、新しい友人をつくり、同世代の絆を確かめ合う場になったのは間違いないようだ。
(2004.9.29 民団新聞)