掲載日 : [2005-01-19] 照会数 : 5000
チップこつこつ貯め韓国教育財団に寄付 大阪の同胞タクシー運転手(05.1.19)
年末調整も含め5年間で60万円
【大阪】大阪のタクシー会社に勤務する呉武義さん(58)=民団大阪住吉住之江支部団員=が、営業の傍らコツコツ貯めた臨時収入を毎年、韓国教育財団に寄付している。寄付金の総額は昨年までの5年間で60万円に達した。
原資は乗客からのチップだ。事業が軌道に乗り精神的にも多少のゆとりができたことから、チップを大事にとっておくようになった。ここに年末調整の還付金を加えた12万円を「少額ですが、奨学金として使ってください」と数年前、民団大阪府本部文教部に持参したのが始まり。
当時、呉さんを韓国教育財団に紹介した同本部の鄭炳采文教部長は「1回きりの浄財だと思っていたから正直、びっくりした。5年間も続いていたとは」と述べた。
呉さんの父親は生前、機械部品の製造業を営みながら同胞の医学生が大学を卒業するまで個人的に学費を支援をしていたという。呉さんも知らず知らず亡き父の影響を受けていたようだ。「熱意があっても経済的な理由から勉学を断念する在日韓国人の若者を放置できなかった」と話している。
大阪総領事館主催の新年会席上、韓国大使館から感謝状を贈られた呉さんは、「共生社会づくりを担う3,4世のためこれからも継続していきます」と語った。
(2005.1.19 民団新聞)