掲載日 : [2005-01-26] 照会数 : 5923
韓国語学び隣人理解 狭山のNPO(05.1.26)
[ サピオ稲荷山での講座 ]
8教室で講座
【埼玉】狭山市民の間でここ数年、韓日交流熱が静かな高まりをみせている。中心となっているのは、韓国語の普及活動のため、日本人有志が中心となって03年2月に立ち上げたNPO法人狭山市ハンマウムの会(前田哲男理事長)。現在、4カ所8教室でハングル講座を運営しており、延べ123人が学ぶ。
稲荷山駅前の公民館では金曜日午前中に「研究学科」が開かれている。受講生の能力、適正に合わせた3クラス編成。各クラスとも20人前後に押さえている。講師の丁寧な指導が一人ひとりに行きわたっているようだ。
会が目指しているのは、草の根の韓日交流を担う人材の育成だという。韓国語の習得はそのための手段と位置づけている。林吉承さんをはじめとする講師陣が目指しているのも、語学指導にとどまらない。その先の韓国の歴史や文化そのものを伝えようとしている。
これが受講生の人気を呼び、会を大きくしてきたようだ。NPO法人設立時のメンバーはわずか13人だったが、1年目に20人に増え、2年目は50人を超えた。能瀬信博さん(68)は「韓国語を学ぶだけの会ではない。日韓の問題を正面からとらえている。その魅力で入った」と話している。
草創期のメンバーは狭山市のシニア・コミュニティ・カレッジ(SSCC)で2年間、初心者向けハングル課程を卒業した第1期生たちだ。もっと深く学びたいとの声を受けて、林さんが引き続き講師を引き受けた。
韓国語学習のかたわら月に1回は韓日文化交流に重点を置く「全体会」を開いている。昨年の10月には狭山市制50周年を記念、全州市の又石大学で韓国語創作劇「春、ひとひら」(手塚梨沙恵原作・演)を公演して好評を博した。
(2005.1.26 民団新聞)