掲載日 : [2005-03-02] 照会数 : 5591
学生向けに入門講座 京大に韓国・朝鮮学研究ネット(05.3.2)
語学教育充実、図書整備も…教員が連携
【京都】韓国・朝鮮に関わる教育や研究に取り組んでいる京大の人文・社会系の専任教員で構成する「京都大学朝鮮・韓国学教育研究ネットワーク」(略称、KSNet‐Kyodai)が本格的に動き出した。
メンバーは専任教員11人。6つの学部・研究科(大学院)・研究所にまたがっている。同大人文科学研究所の水野直樹教授の呼びかけで昨年秋から準備してきた。
来年度からは韓国・朝鮮に関心を持つ学生のために入門的な全学共通科目「朝鮮・韓国学入門」を新設。さらに語学教育の改善・充実、辞典・目録など参考図書の整備、京大所蔵資料の整理などの課題に取り組んでいく。このほか、京大に在籍している韓国人などの研究者らを招いて年に数回、公開形式の研究会を開催していくことも計画している。
2月19日には同ネットワーク主催でシンポジウム「京都大学所蔵朝鮮関係資料の再発見」を開いた。これは京大に所蔵されていながら、あまり知られていない貴重な資料を紹介し、それを利用して研究をすすめようというのが目的。
水野教授は「韓国・朝鮮の文化・歴史・社会に関心を持つ学生・大学院が増えている。にもかかわらず、関係の教員は異なる学部・研究所に属しており、学生は適切な指導を受けられないでいるのが現状だ。こうした問題を少しでも解消しなければならないと考えた」と話している。
(2005.3.2 民団新聞)