掲載日 : [2005-04-13] 照会数 : 7241
「歪曲教科書、韓日親善に逆行」民団が談話(05.4.13)
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「歪曲教科書検定合格は韓日親善に逆行」
民団中央本部文教局長が談話
民団中央本部の孫成吉文教局長は6日、文部科学省の教科書検定結果について談話を発表した。大要は以下の通り。
私たちは、今年度が公立中学校における教科書の全国一斉採択の年であることに鑑み、私たちの子供が通う学校でどのような「歴史教科書」が採択され、使われるようになるのか、検定の推移について大いに注視していたところです。
しかしながら、扶桑社版の『新しい歴史教科書』が、124件もの検定意見が付きながらも合格したばかりか、全ての教科書会社が申請段階から従軍慰安婦などに関しての記述を避けてしまった点について、心より遺憾に思う次第です。
本年は、韓日国交正常化40周年を迎える両国と私たち在日にとって記念すべき節目となる年です。また「韓日友情年」としても位置付けられており、この間政府のみならず、地方自治体や民間交流を通じて築き上げられた韓日友好親善が更なる発展を遂げますよう、私たちは在日という両国の架け橋としての立場から、最大限の努力をして参りました。
心ある日本の方々との韓日交流にかける私たちの思いを、義務教育の場で正しい歴史を共に学んだ日本人と在日韓国人の子供らが、将来等しく継承してくれることを願うからこそ、偏見を植え付けかねない、偏った歴史認識に基づいた「歴史教科書」が、学校教育の場で使用されることを強く危惧致します。
これから各地域の教育委員会で行われる教科書採択に際し、私たちはアジア諸国に眼を向けた、望ましい歴史認識に基づいた「歴史教科書」が採用されることを、強く望む次第です。
(2005.04.13 民団新聞)