掲載日 : [2005-05-11] 照会数 : 8334
母国語禁止の植民地時代(05.05.11)
[ 「自由を守る闘いをやめてはならない」と話すイ・ミハンさん=4月19日、米イリノイ州スプリングフィールドで ]
曽祖父の抵抗しのび
言葉こそ自由の源
リンカーン博物館(米イリノイ州スプリングフィールド)のオープン記念イベント「エッセーコンテスト」で在米韓国人2世の女子高生が大賞を受賞し、4月19日の開館式でブッシュ米大統領ら約 1万人の出席者の前でエッセーを朗読し、喝采を浴びた。
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在米2世にエッセー大賞
このコンテストには約5400人が参加した。
「新しい国、新しい世紀、新しい自由」をテーマに大賞を受賞したのは、メリーランド州ポトマックのジョージタウン高校2年のイ・ミハンさん(17)。イさんの母方の曽祖父はハングル学者の鄭寅承博士。
イさんはエッセーのなかで、「私の『自由』に対する理解は、言語に対する理解と深く結びついている。曽祖父は、日本がハングルの使用を禁じた1940年代、ハングル辞典を編さんしたため逮捕、投獄された。その曽祖父は、個人の思想を形成し分かち合う媒介としての言語を禁止し迫害することは思想を迫害することだと信じ、韓国人が母国語で思想を表現できる自由のために闘った」と強調し、「曽祖父から譲り受けた自由の概念を自分のものにするために努力している」と述べた。
さらに、「21世紀の自由は、年齢・人種・性別・階級などと関係なく、自身の言語で意思を表明し、歴史を作ることである。その自由を守るための闘いを決して止めてはならない」と主張した。
ブッシュ大統領は「自由な世界で生きていくことについての自分の考えを、説得力ある形で披露したイさんに感謝の気持ちを示したい」と称えた。
(2005.05.11 民団新聞)