掲載日 : [2005-06-22] 照会数 : 8394
「つくる会」教科書に異議…歴史学者ら千人超す
今春、文部科学省の検定を通過した「新しい歴史教科書をつくる会」の中学歴史教科書の記述内容に異議を唱える歴史研究者・歴史教育者が全国で1000人を超えた。共同提案者6人が17日、都内で会見し、明らかにした。
アピール文は「つくる会」教科書の記述は「独善的で排外的」と指摘、「近隣アジア地域の人々との友好を築くうえで大きな障害となる」と憂慮している。62人が共同提案者となり、4月25日に発表した。賛同者は今月10日の締め切りまでに1043人に達し、前回01年に呼びかけた当時よりも150人以上増えた。 会見席上、共同提案者の1人で歴史教育者協議会事務局長の石山久男さんは「つくる会が登場して以来、どの教科書も教育委員によって採択されやすい無難な教科書をつくろうという方向に安易に流されがちだ。これは過去の侵略や植民地支配の責任をあいまいにしてきた政府にも責任がある」と指摘した。
(2005.06.22 民団新聞)