掲載日 : [2005-06-22] 照会数 : 7289
神戸の尹達世さん…自費出版文化賞に(05.06.22)
「在日の目線で書いた」
「四百年の長い道−朝鮮出兵の痕跡を訪ねて」
壬辰倭乱をテーマにした尹達世さん(60)=神戸市長田区在住、民団兵庫県本部事務局長の「四百年の長い道‐朝鮮出兵の痕跡を訪ねて」が「日本自費出版文化賞」を獲得した。
この賞は通常の流通機構に乗らない自費出版物に光をあて、著者の功績を称えようと、97年に創設された。「地域文化」「個人誌」「文芸」「研究・評論」「グラフィック」の各部門に分かれている。今回の応募総数は828点。尹さんの作品は「地域文化部門」で入選した。韓国籍者の入選はこれが初めて。
賞を主催した日本グラフィックサービス工業会事務局では「在日の目線でとらえた内容が良かった」と話している。
尹さんは「本の出版を応援してくれたたくさんの人たちに報いることができたのがなによりうれしい」と語った。
今回の作品では四国や徳島県など西日本を中心にルポしたが、次回は東日本篇に意欲を燃やしている。
尹さんの著作はリーブル出版刊。税別1500円。
問い合わせは(℡088・822・3720)。
(2005.06.22 民団新聞)