掲載日 : [2005-07-27] 照会数 : 7993
今年も「草の根外交」10年目迎えた…滋賀県高月町
【滋賀】滋賀県高月町雨森地区は8月、ソウルから37人の高校生らを受け入れ、「草の根外交」を繰り広げる。同地区の住民組織「雨森町づくり委員会」の平井茂彦委員長が韓国側の窓口となっているソウル高校教員、李英偉さんに確認したところ、「国から『交流するな』とはいわれていない。今年も生徒を派遣します」との返事があり、このほど6日から3泊4日の日程が決まった。
同地区は朝鮮王朝との善隣友好に尽くした江戸時代の儒学者・雨森芳洲の出身地。先人の功績を顕彰する「東アジア交流ハウス雨森芳洲庵」(平井茂彦館長)に立ち寄ったソウルの中学校校長が町をあげての善隣友好外交に感銘を受け、96年から中・高校生を派遣している。今年で10年目。
雨森地区では住民世帯10軒がホストファミリーとなって第2外国語で日本語を学ぶ高校生32人と教師、保護者ら5人を迎え入れる。独島や歴史教科書問題で韓日交流に影響が出ていただけに、住民らはほっと胸をなでおろしている。
受け入れ家庭では琵琶湖での水泳、彦根城への観光、畑作など個々に交流プログラムを練っている。これがソウルの都会で育った生徒に好評だ。昨年のアンケートを見ると、32人の高校生全員が「よかった」と答えている。中には「日本人と距離感を感じていたが、親切で親近感を感じた」という生徒も多かった。
(2005.07.27 民団新聞)