掲載日 : [2005-08-17] 照会数 : 6499
松代追悼碑建立10周年…同胞犠牲者悼む
長野の民団と総連役員同席
大本営地下壕跡…同胞犠牲者悼む
【長野】太平洋戦争末期に松代大本営地下壕の掘削工事で犠牲となった韓国人を悼む平和祈念碑の建立から今年で満10周年を迎え、記念の集いが10日、象山壕入り口前で行われた。地元の在日両団体の代表、および地元住民らが出席した。
民団長野県本部を代表し追悼の言葉を述べた呉公太団長は「多くの同胞が過酷な労働を強いられ、犠牲となった事実を風化させず、国や民族の壁を越えて語り伝えていく」と誓った。続いて、総連長野県本部の李光相委員長も「私たちは正しい歴史認識を共有し、未来に向かって伝えていく必要がある。そのためにも松代大本営の実態調査と保存をより一層進めていく必要がある」と呼びかけた。
トーチには広島平和記念公園から運ばれた反核・平和の火が灯された。
碑は95年8月、日本人の有志が中心となって浄財2500万円を集め、建設した。建立後には「追悼碑を守る会」(塩入隆会長)が発足して毎年8月、在日団体の代表ら出席のもと記念の集いを行っている。
集いで塩入会長は「日本とアジア近隣諸国との関係がよくないときだからこそ、追悼碑を守り、アジアの平和を松代から発信してきたい」と呼びかけた。
(2005.08.17 民団新聞)