掲載日 : [2005-08-17] 照会数 : 7490
ウトロ地区同胞…戦後60年 解決へ動く
[ 「清河への道」全48番を熱唱する新井英一さん ]
立ち退き迫られるウトロ地区同胞
土地買い上げへ自主募金
【京都】強制立ち退きの不安におびえる宇治市ウトロ地区の同胞らが15日、新井英一さんを呼んでチャリティーコンサートを開き、土地買い上げへ自主的に募金活動を開始した。
コンサートは町内会と支援団体「ウトロを守る会」が地元の民団南京都支部と総連南山城支部と共催、韓国MBCテレビ「光復60周年特別番組」でも衛星生中継された。この日、会場「ウトロ広場」には支援者ら500人が集まった。
新井さんは「清河への道」全48番を熱唱した。キャンドルパフォーマンスをはさんで最後は雨に打たれながら全員で「アリラン」を合唱した。
会場では青年会京都府本部がTシャツを1500円で販売、支援募金も呼びかけた。募金箱の前に立った趙尚吾さんによれば「1000円札が多いですが、5000円を入れていかれた方もいます」と話していた。
また、韓国国内でもウトロ住民支援募金が活発に行われている。呼びかけ団体の「ウトロ対策会議」によれば、すでに1億6000万ウォンが集まったという。
■□
韓国総領事館が住民支援を約束
ウトロ町内会(金教一会長)は11日、駐大阪韓国総領事館と民団京都府本部、総連京都府本部にウトロ土地所有者との買い取り交渉の仲裁を依頼した。同時に道路、水道などの共有部分を買い取る資金の捻出、および自力で買い取り資金を捻出できない生活保護世帯への支援を要請した。
これに対して、駐大阪総領事館の金庚壽担当領事は、基本的には住民たちが話し合っていく問題としながらも、「1世の高齢者や経済的に豊かでない住民に対しては、総領事館として支援していく」と述べた。
(2005.08.17 民団新聞)