掲載日 : [2005-10-05] 照会数 : 3914
<京都版>祖国は一つ…熱い思い 光復60周年記念式典
60周年を迎えるのを機に、在日本大韓民国民団京都府本部(金有作団長)と在日本朝鮮人総聯合会(以下、総連)京都府本部(金成洛委員長)は8月14日、全国でも初となる「6・15南北共同宣言5周年・祖国光復60周年記念共同祝祭行事」を京都会館第一ホールで開催し、昼の部と夜の部合わせて約3600人の同胞・京都市民が参加した。
両本部は2年前に設置した民団、総連そして京都市国際交流協会によるコリアンサロン「めあり」事業を通じて交流を深めており、今年6月15日に合同で記者会見を開き、南北共同宣言5周年と祖国光復60周年を記念する祝祭行事を共同で行うことを明らかにしていた。日本の植民地支配終了を記念する行事はこれまで個別に行っていたが、合同開催は全国でも始めて。
公演の最初には、離散した同胞らが再会する喜びを歌に込めて「パンガッスムミダ」の曲を金剛山歌劇団とキム・ヨンジャが合唱した。歌い終わると金有作本部団長と金学福本部委員長代行がオリニをともって舞台両袖から中央に向かって進み、オリニから花束をもらい握手し、祖国の平和統一に向けてハナ(ひとつ)の思いを誓い合った。会場内は「祖国は一つ」という熱い思いでいっぱいになった。
キム・ヨンジャと金剛山歌劇団が共同で公演を行うのは初めて。
金剛山歌劇団は、色彩豊かな民族衣装をまとい、五太鼓の舞、舞踊、コミカルな人形舞や男性重唱で祖国統一への願いを歌と踊りで感動的に表現し、観衆にも深い感銘を与えた。
第2部はキム・ヨンジャが「アリラン」「七甲山」「他郷暮らし」「口笛」「イムジン河」を歌いながら観客席に登場すると、まちかねたファンが握手をもとめた。終演後も拍手はしばらくなりやまず、観客は金剛山歌劇団とキム・ヨンジャの民族色豊かなショーを満喫した。
金有作団長は「いろいろな問題を乗り越えて、総連と光復60周年記念行事を一緒に実現できたことは感無量だ。在日は一つを信念に、2世として和合、共生、平和をキーワードに今後も教育、文化、福祉の充実に向けて努力していきたい」と語った。
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民団と総連が共催信頼醸成し地域発展へ…共同メッセージ
本日は、韓国民団京都府本部と朝鮮総連京都府本部との共同開催による「キム・ヨンジャさんを特別ゲストに迎えての金剛山歌劇団公演」のご観覧においでくださり、心よりお礼申し上げます。 私たち両団体は、本年が6・15南北共同宣言発表5周年であると共に、祖国光復60周年であることの意義を深く受け止め、このことを多くの方々と共に祝うために、全国に先駆けここ京都の地で共同祝祭行事として、この公演を開催するに至りました。
今日まで私たちは、半世紀以上にわたる歴史の中で、祖国の情勢に連動しながら、競合や対立をして来たことも事実です。しかし、時の流れと共に祖国の地において、時代は「対立構造」から「南北和解」へと流れ、やがて「平和統一」の未来へと大きく変化しつつあります。
私たち両団体も、この時代の中で、6・15共同宣言の精神に則り、お互いの信頼関係を醸成し、民族と同胞社会、地域社会発展のために力を合わせ邁進して行こうと考えております。
特に、2000年以降私たち両団体は、在日同胞の教育、文化、福祉の向上のため、共同で具体的な運動を添加し、一定の前進を遂げたことに力を得て、今後も互いに協力し、より一層の成果を上げて行く所存です。
私たちは、今回の公演が、祖国の南北和解と在日同胞たちの和合を促進する大きな契機となるだけではなく、広範な京都府民・市民の皆様に我が民族文化に対する理解を深めていただき、私たちと府民・市民の皆様が共に手を携え暮らし多文化共生社会の実現に、少しでも寄与できますことを願い、皆様に心からお礼を申し上げます。
05年8月14日
在日本大韓民国民団 京都府地方本部団長 金 有 作
在日本朝鮮人総聯合会 京都府本部委員長 金 成 洛
(2005.10.05 民団新聞)