掲載日 : [2005-10-05] 照会数 : 7387
「10月マダン」各地で始動 多文化共生秋を彩る
[ オリニたちの「パン食い競争」=山梨、1日
] [ 熱のこもった支援を背に懸命な綱引き=滋賀、2日
]
在日同胞の秋の祝祭行事「10月のマダン(広場)」が各地で始まった。「10月マダン」は創団の原点に立ち返っていま一度、同胞のつながりを確認する場だ。一方で回を重ねる毎に日本人住民の参加が増えており、多民族・多文化共生の場としても確かな地歩を築いてきた。今年も11月にかけて趣向を凝らした催しが展開されそうだ。
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貴金属協会と共催
民団山梨運動会
【山梨】民団山梨県本部(朴喜雄団長)は1日、新渡日の宝飾技術者でつくる韓人山梨県貴金属協会(金貞洙会長)と心を一つにして韓日親善運動会を楽しんだ。会場となった甲府市内の小瀬スポーツ公園はオールドカマーとニューカマー、そして日本人市民合わせて800人がふれあう場となった。
まず、県庁職員チームと貴金属協有志で構成するチームによるサッカー交流戦で幕を開けた。プログラムは子どもたちによる大玉転がしやパン食い競争、さらに女性だけの腕相撲大会など多彩な構成。
お昼時には豚足やエイの刺身、ジャジャン麺、チヂミ、トッポッキなどを売る出店に行列ができた。アトラクションとしてニューカマー2世のオリニたちが在日1世のお年寄りにカーネーションと心づくしのプレゼントを贈り、ひざまづいて大礼(クンジョル)を行う一幕も見られた。あるハルモニは「孫は何回見ても可愛い」と顔をほころばせていた。
会場にはタイやペルー人による地域コミュニティーづくりに取り組んでいる外国人住民の代表も見られた。民団山梨県本部の朴団長は「韓・日だけでなくすべての外国人県民が一同に集えるような場にできたらいい」と今後に期待をかけていた。韓国大使館から初めて金忠慶総領事夫妻が激励に訪れた。
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「百婆」公演に招待
民団秋田が主催
【秋田】民団秋田県本部(孫良男団長)は9月21日、秋田市内の県民会館でわらび座ミュージカル「百婆」を公演した。会場には1200人が訪れ、盛況を極めた。
これは韓日国交正常化40周年記念企画で、同本部の「10月マダン」も兼ねて実施した。この日は婦人会が県民会館前で韓国料理の店を出し、公演に訪れた団員らをもてなした。公演後は市内のホテルに場所を移し、泊まりがけで敬老会も行った。
公演に先立って同本部は前日の20日、県議会議員など関係者60人を招いてイヤタカ会館で前夜祭「県韓日親善の夕べ」を開いた。孫団長は「これからも友好の輪を広げていこう」と呼びかけた。
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支部対抗戦で競う
民団滋賀運動会
【滋賀】民団滋賀県本部(具滋源団長)は2日、佐川急便守山パークで恒例の「大運動会」を開いた。民団10支部から団員家族ら約700人が参加した。今年で23回目を数え、年々若返りが目立つ。
競技では各支部がそれぞれ旗を振り回しながら「がんばれー」と声援を送った。なかでも支部対抗綱引きは声をからしての応援が行き交った。参加選手の表情は真剣そのもの。総合優勝は湖北支部。2位湖西支部、3位湖東支部だった。
会場では婦人会滋賀県本部(李敏子会長)が飲み物や軽食を販売した。
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国際学校と共催
民団京都体育祭
【京都】民団京都府本部(金有作団長)は9月19日、京都国際学校と体育祭を共催で行った。学生と団員ら500人が集まった。
午前中は京都国際学校の生徒を中心とする体育祭で、学生参加の競技12種目が行われた。招待リレーには金剛学園と京都市立月輪中学校の生徒たちが参加し一緒に汗を流した。
午後からは団員中心の競技が組まれ、児童からお年寄り向けまで参加して多彩な競技が繰り広げられた。恒例の支部対抗綱引きは南支部が優勝し、伏見支部の連覇を阻んだ。総合優勝も南支部が奪取、準優勝は上京支部だった。
(2005.10.5 民団新聞)