掲載日 : [2005-11-16] 照会数 : 12741
共生社会実現へ局長招き講演 高松市立玉藻中
【香川】高松市立玉藻中学校(山下統校長、生徒数681人)は11日、3年生を対象にした今年度の人権総合学習の一環として、民団中央本部の哲恩宣伝局長を招き、「真の仲間になるために」と題した講演会を開いた。内山宗治教頭は「同和問題を中心に10余年間、人権尊重の心を育てる教育に取り組んできた。今回初めて在日の方の話を直接聞くことで、生徒らに差別のない社会をめざす契機にしたい」と学習目標を語った。
3年生は8日から10日まで韓国にホームステイした日本の高校生の体験作文やNHKビデオを通して、事前学習を積んだ上で講演に臨んだ。
局長は「みなさんと同じ世代の在日は、かつて指紋押捺を強制されていたが、日本人と連帯したさまざまな運動を通じて撤廃された」と語り、「国籍・民族などの違いを受け入れられる多文化共生社会実現のために、交流を続けよう」と呼びかけた。
生徒は講演後の感想文で「在日が差別をなくすために、ものすごい努力をしてきたことを知った。過去の歴史を知り、お互いの壁をなくしていく努力をしていきたい」「芸能人をはじめ思った以上に在日がいることに親近感を覚えた」「朝鮮人とは仲良くしたくないと思っていたが、たくさんの在日が日本に住むようになった原因が、昔の日本にあったことを知り、ショックだった。差別してきた自分が恥ずかしい」と率直に述べた。
(2005.11.16 民団新聞)