掲載日 : [2006-01-18] 照会数 : 6410
鄭芝溶の詩碑建立 同志社大が敷地提供
[ 詩碑に献花する韓国側関係者 ]
【京都】韓国の著名な詩人、鄭芝溶の詩碑がこのほど、母校の同志社大学今出川校地の尹東柱詩碑の近くに建立された。
詩碑は鴨川の流れをモチーフにした半円形。縦100㌢、横160㌢、奥行き35㌢。台座は高さ20㌢。鴨川に韓国の故郷への尽きせぬ想いを重ねあわせて歌った鄭の作品「鴨川」が刻字されている。
昨年12月18日、除幕式に出席した韓国在住の遺族は、「立派な詩碑でうれしい限りです」と感無量の表情だった。鄭の出身地、忠川北道沃川郡から駆けつけた柳鳳烈郡守は「隠れていた宝物を掘り出したような喜びを感じている。これを機にますます同志社大との交流が深まることと思う」と喜びを語った。
詩碑の建立を同志社大に呼びかけたのは鄭芝溶記念事業会の呉養鎬会長(仁川大学教授)。沃川郡側が碑を作成し、同志社大が用地を提供した。
鄭は1902年生まれ。23年、同志社大学英文科に入学した。在学中に日本文芸誌『近代風景』に発表した「悲しき印象画」『早春の朝』『甲板の上』は北原白秋の関心を引いた。韓国で多くの詩人を育て、「韓国現代詩の父」とも称されている。
(2006.1.18 民団新聞)