掲載日 : [2006-04-05] 照会数 : 7705
アジアと共有の歴史を 李成市教授「土曜セミナー」講演
[ 歴史資料館で講演する李教授 ]
在日韓人歴史資料館=東京都港区、韓国中央会館別館=主催の「土曜セミナー」が1日、同館で開かれた。この日の第2回は早稲田大学文学学術院の李成市教授が、「古代史から見た現代/現代から見た古代史」と題し講演した。
李教授は「自国の立場に立って隣国との違いだけを強調するばかりでは韓国や中国への理解が深まらない。東アジアの視点から過去の見方について共有できるところを探し、教えていくべきだ。歴史認識を共有できないといったら一緒に生きていけない」と述べた。
この日は20人の定員を上回る26人が参加した。ある小学校の教員(55)は「いままで学校で教えられてきた歴史が明治時代につくられたものとはびっくり。明治期の意図のこもった歴史を現在も子どもたちが学んでいるとは、背筋の寒くなる想いです。教科書検定制度を固持し続けている理由もよく分かりました」と感想を語っていた。
次回セミナーは6月第1土曜日の予定。
(2006.4.5 民団新聞)