掲載日 : [2006-04-19] 照会数 : 6628
総連と合同野遊会各地で 在日の和合支部で定着と広がり
[ かんてき(七輪)で肉を焼く参加者たち=尼崎市 ]
在日同胞社会の和合を願う民団と総連両支部共催の野遊会が、地方で着実に広がっている。兵庫県尼崎管内では今年初めての試み。地元の3支部が共催した。滋賀県甲賀は中断していたが、数年ぶりの復活だ。大阪の西成と神奈川県南武は回を重ね、すでに定着した感がある。
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尼崎地区で800人 市長も激励に
【兵庫】民団尼崎支部(林茂男支団長)と総連尼崎東支部(李昌烈委員長)、同尼崎西支部(李修男委員長)による合同「野遊祭」が9日、市内の橘公園で開かれた。同胞ばかりか一般市民の関心も高く、会場は800人でにぎわった。尼崎市役所から白井文市長も訪れた。
公園内にはブルーシートが敷きつめられ、焼肉やキムチ、おにぎりなど所狭しと並んだ。参加同胞は所属支部を超えて交流し、親睦を深めあっていた。ステージでは婦人会尼崎支部のオモニや尼崎韓国学園の児童たち、尼崎朝鮮初級学校の生徒たちが次々とステージに上がり、舞踊やチャンゴ演奏を繰り広げた。観客から大きな拍手と歓声が沸きあがった。
3支部は所属団体の違いを超えて交流を深めようと昨年6月、それぞれ代表を出して「尼崎在日同胞交流会」を発足させた。同年11月には食事会で集まり、親睦を深めてきた。総連尼崎東支部の李委員長は「同胞どうしこういった集まりができてうれしい。これからもひとつひとつ交流を深めていきたい」と喜んでいた。
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地域住民と共に 大阪・西成区
【大阪】大阪では民団西成支部(崔長煕支団長)と総連西成支部(呉信浩委員長)が実行委員会を構成し、第5回「西成ワンコリア野遊会」を9日、市内の松浦公園内で開いた。同実行委員会では去年から焼肉やビールを無料ではなく有料にして、地域住民が誰でも気兼ねなく参加できるようにした。公園内は300人以上でにぎわい、肉を焼く煙であたりいっぱい真っ白になったほど。お腹を満たすとのど自慢大会に飛び入り参加したり、ビンゴゲームなどで盛り上がった。
崔支団長は「老いも若きも一カ所に集まって楽しいひとときを過ごすことは有意義なこと。西成の行事として地域に定着してきた」とうれしそうに話していた。
このほか生野4支部をはじめとして八尾支部や吹田支部など11カ所でも民団主催の花見会が開催された。
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同族の絆を確認 滋賀・甲賀地区
【滋賀】滋賀県でも民団甲賀支部(張平官支団長)と総連甲賀支部(金永守委員長)の合同野遊会が好天の9日、湖南市にごり池で開催された。両支部の合同野遊会は途絶えていたが、数年ぶりに復活した。双方合わせて70人の同胞が和気あいあいとしたひとときを過ごした。
あいさつに立った張支団長は「権益擁護の問題でも協力していきましょう」とエールを送った。来賓の安相鳳民団滋賀県本部顧問も対話による和合を呼びかけた。会場の参加者たちからは「同じ民族の血が流れているのを感じる」との声も聞かれた。
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継続開催に意欲 神奈川・南武地区
【神奈川】川崎市南武地域の民団と総連両支部による「ウリハナフェ」合同花見会は2日、市内中原区の等々力公園で行われ、同胞約180人が参加した。両支部の合同花見会は今回で2回目。
民団南武支部の崔東憲支団長は「会を3回、10回、20回と続けていきたい」とあいさつ。
姜皓遠総連南武支部委員長は「みんなが楽しく生活できるようにしたい」と述べた。
(2006.4.19 民団新聞)