掲載日 : [2006-05-24] 照会数 : 8451
【注目の人】金基周 白頭学院新理事長に聞く
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4月3日、民族学校「白頭学院建国学校」の新理事長に就任した金基周理事長。今月31日に創立60周年を迎える節目の就任とあって、在日同胞たちの間で大きな期待を集めている。今後の抱負、取り組みなどを聞いた。
金理事長は開口一番、「教育は百年の計。一歩一歩、着実に進んでいかなくてはならない。これがすべてだと考える」と厳しい表情で話した。
日本のなかで、「韓国人としての誇りを持ちながら生きていくために生徒たちの未来図、設計図を念頭に置きながら、意志の強い人、礼儀正しい人を育てていく」という強い信念を持つ。
また同校が民族学校であるという視点から「生徒たちが、この白頭学院に入学し、卒業してよかったと思うような学校にすること。そして皆が白頭学院の歴史のなかの一人となるという意識を持つことが重要」だと思いを語った。
今後の学校運営上の財政問題と絡み、校舎移転問題に触れると「具体的に言うと、八尾南高校跡地の買い取りがあったが、大阪市内から遠いという難点がある。入学希望者にマイナス材料になるので、新校舎問題は検討材料となっている」と説明した。
白頭学院のクラブ活動が活発なことは広く知られている。この点については、「白頭学院は伝統的にクラブ活動にも熱意をもって臨んでいると聞いている」と語った。
そして金理事長は、「白頭学院が各界の協力や韓国政府および在日同胞の誠意ある支援、愛情によって運営されているのを忘れたことはない」と感謝の意を表明した。
現在、白頭学院創立60周年記念事業募金「1口1万円以上〞募金目標2億円〟」に奔走している。同募金事業は李英秀前理事長時の06年3月から開始しているが、金理事長は就任後、この事業を成功させるために、毎日のように各機関を訪ね歩いている。
金基周理事長は、ほかの理事たちと一緒に民団大阪金漢翊団長を16日午前中に訪問、婦人会大阪本部の金濱子会長とも会い、記念事業の協力を改めて要請した。
民族学校繁栄のために、労を惜しまぬ金理事長の姿から熱意が伝わってきた。
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1946年3月、平和と民主国家建設のための人材の育成を図る目的で当時、神戸市にあった文化団体「白頭同志会」が中心になり、現在の地に建国高等学校と建国工業学校、建国高等女学校を創立したのが白頭学院建国学校の母体になっている。
60周年記念事業を行う予定。
(2006.5.24 民団新聞)