掲載日 : [2006-06-07] 照会数 : 8105
歪んだ歴史観克服へ 奈良県外教 近現代史副教材を出版
[ 表紙は南京大虐殺の証言者の足形レリーフ ]
在日1世証言 民団奈良が協力
【奈良】小学生から読めるわかりやすい近現代史学習用教材『未来につなぐ近現代史‐オッケトンム東アジア編』(B5版119㌻)が、このほど奈良県外国人教育研究会から出版された。
征韓論から始まる近代日本の韓半島侵略の歩みを28の単元に分け、各事項について見開きB4版1㌻で解説している。各単元ごとに児童・生徒向け本文と、指導者用の参考資料「もっと詳しく見てみよう」で構成している。
解放後の歩みでは地元の「柳本飛行場建設」や「どんづるぼう地下壕」を例に強制連行・強制労働との関連について言及した。「在日1世の証言‐ハラボジからの聞き取り」では、民団奈良県本部(姜日錫団長)の協力を得て民団会館で1世2人にインタビューした。「歪んだ歴史観の克服」を目指す教員の「執念の結晶」といえる。
「オッケトンム」は「仲間」「肩組み友達」といった意味の韓国語。同シリーズとしては「遊び編」「音楽編」「強制連行編」に続く4冊目。執筆にあたっては2年前に教員有志12人でつくる「歴史教材プロジェクト委員会」を構成し分担した。2千部を発行。頒価千円。郵送料290円。
問い合わせは℡072・62・5555(奈良県外教)まで。
(2006.6.7 民団新聞)