掲載日 : [2006-07-05] 照会数 : 8532
尹東柱詩碑かつての滞在先に
[ 碑の前に立つ尹東柱の末妹、恵媛さん ]
確かな生の証後世へ…京都造形芸大
【京都】解放前、治安維持法違反容疑で逮捕され、福岡刑務所で獄死した詩人の尹東柱をしのぶ「尹東柱留魂之碑」と「詩碑」が、学校法人瓜生山学園京都造形芸術大学高原学舎玄関前=京都市左京区=に建った。尹東柱の詩碑建立は留学先の同志社大学キャンパス内に続いて2番目。
ここにはかつて尹東柱が下宿していた「武田アパート」があった場所。ここから数多くの清冽な作品が生み出された。この地で生きた証を後世に伝えていこうと、同大が創立30周年を前に建立準備を進めてきた。
「留魂之碑」は尹東柱の短い半生を期した「居留の文面」を韓国栄州石に刻記したもの。土台には京都鞍馬石が使われている。詩碑には「死ぬ日まで空を仰ぎ」で知られる有名な「序詩」を刻んだ。関係者は歴史学習の現場になればと期待している。
6月23日に行われた除幕式にはオーストラリアに在住する尹東柱の末妹、尹惠媛さんとその夫・呉範さん、延世大学の鄭暢泳総長、弘益大学東アジア芸術文化研究所の朴彦坤所長らが駆けつけた。
瓜山学園は今年3月、韓国の弘益大学および姉妹校の東北芸術工科大学と協定を結び、共同して「東アジア芸術文化研究所」を設立することを決定している。
(2006.7.5 民団新聞)