掲載日 : [2006-07-05] 照会数 : 5988
在日3世に聞く「心の葛藤と遍歴」…滋賀教職員
【滋賀】在日韓人歴史資料館研究員の辛野乃さんが6月24日、出身地の滋賀県守山市で地域の教職員を対象にした「06在外教・滋賀セミナー」に招かれ、講演した。テーマは「在日3世を生きる〜2つの名前で暮らしてみたら」。
辛さんは小学生時代、民団の韓国語教室で本名と出会う。しかし、せっかく教わった本名も19歳のとき、青少年母国訪問団に参加するまでは心の奥深く封印してきた。決定的だったのは高校生時代、民族衣装を着た朝鮮学校生徒に投げかけた級友の心ない「チョウセーン」の一言だった。この間の心の葛藤を、辛さんは持ち前の明るさでユーモアあふれるエピソードを交えながら語った。
専門学校生の金卓路さん(19)は「おもしろかった。特に小学生時代の話には心を打たれた」と感想を語った。在日外国人の教育を考える会・滋賀の川村正雄会長は「教師はこうした話をもっと聞いていかないといけない」と述べた。
(2006.7.5 民団新聞)