掲載日 : [2006-07-24] 照会数 : 5737
徴用受難の歴史共有 日本人の誓文石碑に刻み寄贈
[ 石碑(右)の除幕を喜ぶ関係者 ]
岡山青山倶楽部
【北海道】アジア・太平洋戦争中、北海道で強制労働の末に犠牲となった徴用韓国人を悼む誓文が在日韓国人団体の手で石碑に刻まれ、釧路市紫雲台墓地に寄贈された。
この団体は岡山県内の在日同胞で構成する親睦団体「岡山青山(せいざん)倶楽部」(李成鎬会長)。04年10月、北海道旅行中にたまたま立ち寄った釧路市内で鉄板に書かれた誓文を読んで深く感銘し、誓文を永久に保存するため石碑にした。石碑は縦が約2㍍、横が約3㍍、厚さ15㌢の御影石。費用500万円は約20人がポケットマネーを持ち寄って捻出した。
4日の序幕式には岡山青山倶楽部のメンバーをはじめ駐札幌総領事館から姜益淳総領事、民団北海道本部の金泰勲団長、および地元選出の国会議員や道・市会議員ら多数が出席した。
戦争のさなか釧路には「労務動員計画」によって多くの韓国人が連れてこられ、行動の自由を奪われたなかで石炭採掘や港湾建設に従事させられた。食糧難のなか、働けなくなった韓国人労働者100人が「伝染病にかかった」として紫雲台墓地に生き埋めにされたとされる。73年には「釧路市民会議」(津田力三会長)が、慰霊碑と「二度とくり返さない」と誓う説明の鉄板を建てた。
(2006.7.24 民団新聞)