掲載日 : [2006-09-27] 照会数 : 5303
徴用犠牲同胞偲ぶ 民団鳥取が荒金鉱山で
【鳥取】解放前、徴用先の鳥取県内荒金鉱山での作業中、不慮の自然災害に遭い亡くなった犠牲同胞を偲ぶ祭祀が10日、事故現場で行われた。祭祀はこれまで地元の民団と総連本部が共催してきたが、第64回忌にあたる今年は民団鳥取本部が単独で主催した。
薛団長は「祖国を遠く離れ異国の地で罹災落命され、かつその遺体も大部分が今なお収容されないままこの泉下に眠ったままである。1日も早く遺骨を収容し、祖国に埋葬してあげるか、遺族のもとにお届けするのが残された我々の責務であります」としたためられた祭文を奉読した。
震度6、マグニチュード7・3の烈震が発生したのは43年9月10日のこと。震災の影響を受け荒金鉱山の澱物堆積所の堰堤が決壊、4万3000立方㍍におよぶ鉱泥が強制連行により鉱山に従事していた韓国人労働者の飯場と下流にあった荒金集落のうち15戸を一瞬のうちに埋没させた。韓国人28人、日本人37人の合わせて65人が犠牲となった。
(2006.9.27 民団新聞)