掲載日 : [2006-09-27] 照会数 : 6211
高齢者福祉に6348万円遺贈
【大阪】東大阪市の故金明姫さん(享年50)が財産6348万5197円を財団法人大阪韓国人福祉協会(代表者理事、金昌植)に遺贈していたことがこのほどわかった。亡くなる2カ月前の昨年6月、遺言公正証書を作成し、大西克彦弁護士に預けていた。
なぜこれほどの財産を無償譲渡したのか。遺言を見る限りでは明らかではない。朴英哲民団大阪本部副団長は、故人が一人暮らしだったこと、オモニが婦人会東大阪支部会長だったことを指摘しながら、「年を重ねるごとに一人暮らしの寂しさから遺産を在日同胞社会のお年寄りたちに役立ててほしいという思いがあったのでしょう」と推測している。
大西弁護士も同様の見解だった。「(親の背中を見て育った故人の)当然な気持ちであったと思う」と述べた。
遺言証書にはこのほか東大阪市の仁井栄良憲自治会会長に記念硬貨3枚と金500万円を遺贈することをしたためてあった。これは生前、民生委員である仁井栄会長に世話になったためとみられる。これには民団大阪本部の金漢翊団長も「故人は在日社会と日本社会の双方への貢献を強く願っていたのだと思う」と感心した面持ちで語った。
(2006.9.27 民団新聞)