掲載日 : [2006-10-18] 照会数 : 5839
<徴用遺骨>韓日合意後初の奉安 「望郷の丘」に4者共同で
在日同胞をはじめ、祖国への想いを胸にしながら海外で亡くなった同胞の遺骨が安置されている国立墓地「望郷の丘」(韓国忠清南道天安市)で2日、「第31回望郷祭(合同追慕祭)」が日本からの遺族をはじめ、韓国政府関係者や民団役員などの関係者ら300余人が参列して行われた。
望郷祭では、宗教別追悼儀式の後、追念辞(保健福祉部長官)に続いて鄭進民団中央本部団長の追悼辞が代読された。
民団中央本部では、これまでのソウルからの交通便提供のほか、遺族交流を兼ねた茶菓会実施など、遺族への便宜を図った。また、昨年、故人の祖国愛を遺族たちがお互いに確かめ合うとともに遺族同士の交流・親睦を図るために結成した家族会(許孟道会長)の主催による懇親会が開催され、互いの親交を深めた。
昨年に引き続き、望郷祭に併せて無縁・有縁の遺骨7体(石川1,長野2,福岡1、岡山1、神奈川1)が祖国に奉安された。
前日に、民団関係者に抱かれた遺骨はソウル市内の曹渓寺で追悼慰霊祭を執り行い、翌早朝に読経で送られ、望郷の丘に安置された。このうち、無縁遺骨である長野本部の2体は、納骨堂に安置された。
また、日帝時代に徴用され犠牲になり、61年間、金沢市内の寺院で保管された申福萬氏の遺骨は式典後、大邱市内に住む甥の申錫根氏に引き渡された。引き渡しは、民団、東本願寺、駐韓日本大使館、真相糾明委員会の4者共同として行われ、関係者が見守る中、民団石川県本部の金次郎団長から引き継がれた。これは04年に韓日首脳会談で確認された遺骨返還の第1号となった。
(2006.10.18 民団新聞)