掲載日 : [2006-11-01] 照会数 : 8317
「民団デー」盛況 青年劇場の「族譜」
「創氏改名」をテーマにした青年劇場の舞台「族譜」が幕開けした。10月29日の「民団デー」(貸切公演)には、約350人が詰めかけ、過去史を再現する演劇に食い入るように見入った。
終演後、ある同胞は「韓日の若い世代のために、ぜひ日本各地で公演を」と期待を込めた。日本の記者らは「非常に重いテーマを正面から取り上げていることに好感が持てる」と口々に語った。
「民団デー」を主宰した中央本部の鄭進団長はカーテンコール後に舞台に上がり、同日のスポンサーを引き受けた金嶋観光の金昭夫会長や団員らに謝意を表した。「37年に信州で生まれ、祖国解放の時は小学校3年生だった。差別され続けた先人や父親のことを思い起こした。辛い時代だった」と声を詰まらせる一幕もあったが、「民団は今後も在日として日本の中で多文化共生事業を積極的に推進する」と締めくくると、舞台と会場から大きな拍手が送られた。
役者らは「鄭団長の熱い思いが、そのまま皆さんの思いであることが伝わってきた」と反応の良さにほっとした表情を見せた。
故梶山季之原作、ジェームス三木脚本・演出の「族譜」は、11月5日まで新宿の紀伊國屋サザンシアター、6日は18時半から府中の森芸術劇場ふるさとホールで上演された後、7日18時半のかめありリリオホールで幕を閉じる。問い合わせは青年劇場チケットサービス、℡03・3352・7200へ。
(2006.11.1 民団新聞)