掲載日 : [2006-11-29] 照会数 : 4925
韓日会談妥結時の李東元外相が死去
韓日会談妥結時(65年6月)の韓国外相・李東元氏が18日、ソウル市内の病院で死去した。享年80歳。
李氏は64年、37歳の若さで外相に就任、屈辱外交に猛然と反対する世論のなかでぎりぎりの交渉を続け、14年を費やしたマラソン会談に終止符を打って、韓日基本条約締結にこぎつけた。これは、国交正常化の大きな一歩であり、「在留資格なき在留」の状態に据え置かれてきた在日同胞にとって、現在の法的地位が定まる起点であった。
同会談の法的地位専門委員会には民団代表もオブザーバーとして参加、永住権を子々孫々に与えるべきだと粘り強く主張した。永住権問題は最後までもつれ、結局、「協定永住3世」以降の処遇については91年までの再協議に委ねるなど、当時としては大きな問題を残した。
李元外相は後日、「会談に望んだ当初は、在日同胞が見えていなかった」と述べ、「後代の永住権を再協議に託したのは気がかりであったが、当時としてはそれが精一杯だった」と苦渋の思いを語っていた。
(2006.11.29 民団新聞)