掲載日 : [2006-12-06] 照会数 : 5449
ケアハウス「セットンの家」 苦難乗り越え10周年
【大阪】社会福祉法人シャローム(権玉華理事長)の運営する堺市内の軽費老人ホーム・ケアハウス「セットンの家」が創立10周年を迎えた。11月23日に同ホームで記念式が開かれ、関係者250人が出席した。
「セットンの家」は社会福祉法人シャロームの設立母体となった全国基督教全国教会女性連合会のメンバーが55年、引退した伝道師のために「養老院」建築を決議したのが始まり。しかし、建設資金が集まらず、一時は計画そのものが中断。あらためて在日韓国人の女性キリスト者らが各自500万円以上のカンパを出し合い、借入金や補助金も含めて総工費11億円で着工にこぎ着けた。
開園してからしばらく入所者が集まらず、運営が軌道に乗るまでには3年の歳月を要した。数々の困難を乗り越えてきただけに関係者は感慨深げに10年を振り返っていた。法人創立当初からの功労者、朴善喜名誉理事長は「福祉に関してはなにも知らなかったからこそここまで突っ走ってこられた。入居者が『ありがとう』と私の手を握ってくださったとき、この施設を建ててほんとうによかったと思いました」と述べた。
鉄筋コンクリート造り地上4階建て。定員は50人。60歳以上の日常生活に支障のない人が対象で入所者は在日韓国人に限定していない。
(2006.12.6 民団新聞)