掲載日 : [2007-02-21] 照会数 : 8745
絵葉書に見る日本の「まなざし」 佐賀県立名護屋城博物館
[ 「鞦韆(端午の遊び)/跳板(正月の遊び)」〈朝鮮総督府鉄道局発行・1918〜33年〉 ]
[ 「(朝鮮風俗)子守」〈京城日之出商行発行・1918〜33年〉 ]
[ 「(朝鮮風俗)書堂の師弟」〈京城日之出商行発行・1918〜33年〉 ]
20世紀前半の朝鮮風俗展示
韓日交流見直す機会に
20世紀前半の韓半島の姿を知る貴重な歴史資料を展示する、佐賀県立名護屋城博物館主催のテーマ展「近代のまなざし‐絵葉書の中の朝鮮半島」が3月25日まで、唐津市の同館で開かれている。 日本では1900年ごろから絵葉書が本格的に発行されるようになり、日露戦争(1904〜05)の際にブームが到来。絵葉書は単なる通信手段ではなく画像を不特定多数の人々に伝える「マスメディア」として定着した。日本が植民地支配を行ったり、勢力下に治めた地域でも日本人により絵葉書が発行され、なかでも韓半島の絵葉書は多種多様で大量に発行された。
「朝鮮半島の景観」では、韓半島の至るところの都市景観や自然景観、街並み、建造物、湾港などの風景が印刷されている。「朝鮮半島の人々」では、人々の質素な住居や暮らし、文化などが映し出されている。
貴重な数々のコレクション
今展では同館所蔵の約2600点の韓半島絵葉書の中から約200点を拡大パネルで展示するとともに、さまざまな当時の貴重な絵葉書(古舘コレクション)なども紹介する。
また同館関係者は、これらの絵葉書は日本人が制作し発行していることから、当時の日本人の韓半島の人々に向けた「帝国主義的なまなざし」「人類学的まなざし」「好奇のまなざし」を省みることによって、現在の韓日交流・国際交流のあり方を考える機会にしたいと話す。
開館9〜18時。休館月曜日(休日の場合は翌日)。観覧料無料。問い合わせは同館(℡0955・82・4905)。
(2007.2.21 民団新聞)