掲載日 : [2007-06-06] 照会数 : 8437
アジアの隣人を身近に 奈良県外教が冊子
[ 『オッケトンム』 ]
遊び、料理、言葉…がヒント
【奈良】アジアにルーツを持つ子どもたちとつながるためのヒントを満載した冊子『アジアの友だちとつながろう‐オッケトンム‐多文化共生編Ⅰ』(A4版115㌻、写真)が1日、奈良県外国人教育研究会(工藤英俊会長、橿原市立鴨公小学校)から発行された。同県外教メンバーと県内の外国籍住民、NPO関係者など20人で編纂委員会を構成した。
前半は県内に多く住む韓国、台湾、フィリピン、インド、タイなどにルーツを持つ子どもたちの声やそれぞれの国の遊び、料理、言葉などを紹介しており、就学前からでも活用できる。後半は小学校高学年から中高等学校で教材として使えるようそれぞれの保護者や子どもたちの渡日に至る歴史的背景をまとめた。韓国や中国籍の青年の声も紹介している。
奈良県内に在住する外国籍の子どもたちは在日韓国・朝鮮人が583人で依然として最多。近年は韓国・朝鮮以外にもアジア各国から渡日してきた子どもたちが増加している。その総数は856人と韓国・朝鮮籍を上回る。来年はブラジル、ペルーなどの子どもたちを視野にいれた南米編の製作を検討している。
1500部を作成し県内の幼稚園や小中学校など900校に配布中。希望者には1冊1000円(郵送費別)で販売している。このほか『未来につなぐ近現代史−オッケトンム−東アジア編』など多数の既刊がある。
問い合わせ先は奈良県外国人教育研究会(℡0742・62・5555、FAX0742・62・5568)。
(2007.6.6 民団新聞)