掲載日 : [2008-01-16] 照会数 : 7309
北海道で韓国語学習者のすそ野拡大 高校生向け通信教育
[ 第1回目の通信教材テキスト内容 ]
民団北海道・札幌教育院 受講生133人、今月スタート
【北海道】民団北海道本部(金泰勲団長)と札幌韓国教育院(李秉允院長)は1月末から無料の韓国語通信講座をスタートさせる。昨年11月から道内のすべての高校331校に呼びかけたところわずか1カ月間で受講希望者は予想を上回る133人に達した。札幌韓国教育院では「将来的には巡回講座も計画している」という。北海道でも韓国語学習者の裾野がさらに広がりそうだ。
この通信講座はハングルの基本的な読み書き、聞き取りを習得できるようにするのが目標。テキストは8㌻。札幌韓国教育院から月2回、1冊ずつ送られる。今月の開始から約4カ月で1サイクル7冊分が修了する仕組み。聞き取りは札幌韓国教育院のホームページにアクセスし、ホームページ上に掲載された音声資料で独習する。不明な点は電話かメールで質問できるのも通信教育ならでは。
発案したのは民団北海道本部の金団長。遠隔地に住んでいて韓国語の教室に通いにくい同胞と、その子弟のために学習の便宜を図るものだった。昨春、道内の団員家庭全世帯に対してアンケート調査して希望者を募ったところ、50人から申し込みがあった。今回の高校生を対象とした韓国語通信講座は同胞対象に続く第2弾。韓国語学習者の裾野をさらに広げようと企画された。
道内で韓国語を第2外国語として採用している高校は札幌市内と十勝地方などで公立、私立合わせて9校が確認されている。このうち、道立北海道千歳高校からは数人の申し込みが確認されている。
千歳高校では現在、国際流通と国際教養に籍を置く生徒合わせて48人が週2時間学ぶ。毎年秋に韓国への修学旅行を実施しているためか韓国語の受講希望者は増加傾向にあり、4月の新年度からはクラスを一つ増やし、3クラスになるという。同校関係者は「部活動があって生徒は学校で日常的にほかのことに時間を向けられない。その点、自宅学習は魅力的」と話している。
民団北海道本部によれば、通信講座の申込者133人の内訳は高校生徒71人、同教職員62人だった。思いがけない市民の学習熱に刺激されてか、李圭亮事務局長は「来年度も道内の同胞世帯を対象に希望者を募ろうかと思っている」と話している。
(2008.1.16 民団新聞)