掲載日 : [2008-07-16] 照会数 : 10406
<青年会特集>次代見すえ連帯築く 金宗洙会長
[ 金宗洙会長 ]
結成30周年バネに
在日本大韓民国青年会は’07 年、結成30周年を迎えました。この間、在日同胞社会の先駆的役割を担い、数々の活動に尽力してきました。
私たちの住む日本社会は、いまだ異質なものを受け入れない閉鎖的な空気が現存しています。これを解決するために在日の先達たちが築いてくれた土壌をより発展させ、お互いの違いを理解し、尊重し合い、共に生きる「多民族・多文化共生社会」を実現することは急務の課題であります。
なかでも、「地方参政権」は「基本的人権」であり、「共生社会」実現の要であります。本会の力を結集して「地方参政権」の獲得に向けて力強く運動を展開していきます。
また、「共生社会」実現の確固たる意識を体内で育み、実践していくためには、私たち自身が己を知り、日々修練、鍛錬していく姿勢が不可欠です。
「在日が在日として生きていくこと」。それは己と向き合うことに他なりません。出自をありのままに受け止め、主体的に行動する青年として、自らの立ち位置、アイデンティティを確固たるものにしていきます。
一方、日本による植民地支配が多くの悲劇をもたらしたことも忘れてはなりません。私たちは戦後日本に居住を余儀なくされた在日韓国人の若者として、「在日の歩み」をしっかりと受け止め、未来に正しく伝えていく責務を担っています。「在日の歴史」は100年を数えました。私たちは父祖の思いを引き継ぎ、真の「多民族・多文化共生社会」を創造していきます。
結成30周年記念事業「07青年ジャンボリー」では600人近くの青年が韓国に結集し、改めて在日同胞青年としての思いを強く意識することとなりました。この成功を胸に留め、私たちのネットワークの更なる拡大、在日同胞コミュニティの拡大に励みます。「組織再建」をテーマに掲げ、実働地方本部の底上げ、不実地方本部の再建を目指し、本会組織の活性化ならびに人材育成に尽力し、より広範な青年の連帯を構築していきます。
私たちは今を生きる青年世代としてこの社会を変革する無限の可能性を秘めています。青年会は、青年世代の若さ溢れるエネルギーを結集させ、社会創造に前進していきます。本会の弛まぬ営みが社会を変革する礎となることを心に刻み。
みなさんと共に……。
(2008.7.16 民団新聞)