掲載日 : [2008-07-30] 照会数 : 5628
韓豪日グローバル家族こだわり在日記<11>
忘れまい 心と心の交流
3月に娘が留学しているソウルに米子発の便で行ってきました。
娘が空港で嬉しそうに迎えてくれました。すでに一カ月が経ち色々なことに慣れてきている時でした。延世大学院の勉強は英語で行われ、世界の優秀な学生に囲まれ、韓国のエリート教授に学べることに本人も喜んでいました。一安心です。
帰りの飛行機の中で隣に座った日本のおばちゃまたちとしっかり話し込みました。民間交流のお蔭で韓国人の友達ができて、ご一緒に韓国で旅をして来られたお話とか、韓国語の勉強の話などを聞いてとっても感心しました。
米子からの帰り道に琴浦町の日韓友好記念公園に寄りました。美しい海を見おろす、さわやかな潮風が吹く見事な場所です。自分の目で「東海」が削除された記念碑を見て息をのみました。と同時に新潟の酷い記念碑を思い出しました。
琴浦町の記念碑が設置されてから13年経った昨年にどうして突然削除する必要があったのか?
「東海」・「日本海」とは確かに両方の言い分があります。しかし合意の上、両国の呼称を併記した記念碑なのに、13年後に「東海」の削除とは未熟過ぎる外交です。観点を変えてみると、表札から家長が大切にしている名前が突然何かによって削除されたとのと同じだと思います。屈辱です。琴浦町に対しては、元の記念碑を綺麗に直し、あの立派な友好公園に再設置を希望したいものです。
怒りが収まらねまま鳥取に出発しました。運転しながら飛行機の中でお会いした素敵なおばちゃまたち、日本人が米子空港で笑顔で出迎える韓国のお友達の光景、飛行機に乗って山陰を訪ねてくれる多くの韓国人観光客を思い出しました。
行政レベルでこの無謀な行為があるとしても、多くの素晴らしい日本と韓国の若者が隣の国を知りたくて留学をしている事、そして両国の草の根交流が拡大しているのを忘れてはならないと感じました。
最後はやはり人間の心です。
(スーザン・メナデュー・チョン)
(2008.7.30 民団新聞)