<中央大会>黄迎満議長候補者の所信表明
議長候補者
黄迎満(69・現中央平和統一推進委員長)
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大きな変化に対応する民団の意思形成図る
尊敬する組織先輩の皆さん。中央委員および代議員、そして選挙人の皆さん。
活動の第一線で、組織の発展と本団の強化のために献身的に努力されてきたことに対して、心から敬意を表します。議長に立候補した私はここに、所信と公約を明らかにさせていただきます。
昨年秋に発生した国際金融危機は、本国と在日同胞社会にも大きな影響を与えています。
本国では、輸出の減少と景気の大幅後退をきたし、政府は4大河川整備や自然エネルギー開発などの「緑のニューディール」政策によって、雇用の創出と経済の下支えを推進しています。
一方、在日同胞社会では遊技場、飲食業、土木業、金融業など同胞が多く従事する業種が売り上げの大幅減少をきたし、引き締めと節約、創意工夫と骨身を削る努力を傾けています。
こういう時こそ、民団を中心に同胞の団結を図り、これまで幾多の困難を乗り越えてきた同胞の底力を発揮して、この難局を克服することができるよう、我々が先頭に立って努力を傾注しようではありませんか。
在日同胞社会には大きな変貌が際立ってきました。2世から3世、4世への世代交代が進行する一方、同胞社会の高齢化が鮮明になってきました。そして、日本国籍取得者が増加する一方、朝総連系同胞の韓国籍取得が増え続けています。さらに、韓国からの新定住者が拡大しています。
いずれも、在日同胞社会の再編を迫る変化であり、民団は在日同胞の指導団体として、この再構築に能動的に取り組まなければなりません。
こうした新時代の議長の役割は大変重要であると思います。内外の各界各層の意思疎通とコミュニケーションを活発化させて、大きな変化に対応する民団の意思形成を図らなければならないからです。
議長に就任した暁にはまず、在日同胞社会の再編のための枠組みづくりを図ります。そして、新しい人々が民団に参加するよう時代に即応したル‐ルづくりに努めます。さらに、そのために同胞皆さんの声を幅広く集約し、民団の求心力向上を進めます。
私は、このような心構えに立って、次のような課題を実行します。
◇第一に、民団の宣言や綱領を時代の変化に対応できるように、積極的に見直していきます。
◇第二に、民団の実情を踏まえ、将来を展望しながら、規約と規定の見直しを図ります。
◇第三に、在日同胞の声を幅広く集約し、民団の将来のため「シンポジウム」や「フォーラム」の開催に協力します。
21世紀の在日同胞社会の再編・再構築を民団が主導的に推進し、これを通して民団の新しい発展を図ろうとする小生の意欲に対して、皆さんの深いご理解と幅広いご支援を衷心からお願い申し上げます。
◆組織経歴
64年〜65年 在日本韓国学生同盟委員長
76年〜94年 民団中央本部執行委員
97年〜06年 〃
89年〜94年 民団中央本部事務総長
97年〜03年 〃
03年〜06年 民団中央本部副団長
06年〜現在 民団中央本部平和統一推進委員会委員長
06年〜現在 在日韓人歴史資料館副理事長
(2009.2.4 民団新聞)