掲載日 : [2009-09-30] 照会数 : 5917
<女性コラム>家庭で味わう韓国料理
結婚当初、夫の家族や友人を迎えてのホームパーティーで、私の手料理といえばお料理本を片手に日本料理やイタリアンを作ることが多く、お正月にもおせち料理を作ったものだった。
それが今では韓国料理が並ぶことが多い。職場の伝統料理関連行事に、先生のアシスタントとして関わることの多かった私は、この間に韓国料理を学ぶ機会に恵まれた。その度に事前に実践を通して作り方を教わり、当日に備える。後日、美味しいので夫のために作り、回を重ねながら客人をもてなす料理としてテーブルに並ぶようになった。
これが本当に喜ばれる。近頃は作り方を教えてほしいとの要望に応え、わが家の小さな台所でお料理教室のまねごとまですることになった。
メニューはチャプチェ(雑菜)とヘムルジョン(海鮮チヂミ)。美味しかったと報告を受け、「次回は…」とリクエストまで受けている。
私もお客を迎えることで「作れる料理」が一品ひとしな増えることを楽しんでいる。今年は初の水キムチに挑戦し、その美味しさに感動した。
春と夏に同じ食材で作り、塩加減を変える必要性を自身の味覚を通して学ぶことができたことも嬉しかった。
文化院でも料理関連行事は人気が高い。講演会でさえも試食を望み、体験型の行事はすぐに定員を満たす。
それを思うと、韓国料理は専門店でいただく料理から各家庭で直接作って食べる料理へと、既に変わりつつある印象を強くする。
李睦美(駐日韓国大使館韓国文化院職員)
(2009.9.30 民団新聞)