神戸定住外国人支援センター 金宣吉理事長
金宣吉さんは阪神・淡路大震災を契機として川崎の社会福祉法人青丘社主事から震災ボランティアに転じた。現在は神戸定住外国人支援センター理事長。金さんは連日の報道を通して聞こえてくる「日本国民」「国民」という言葉に注視が必要と次のように語った。
韓国併合から100年を越える暮らしの中で在日コリアンは、いくつかの試練に遭遇してきた。中でも地震は、「関東大震災の朝鮮人虐殺」というおぞましい記憶とともに私たち同胞の胸にとげのようなものを残している。
幸いにも阪神・淡路大震災の時には、外国人への偏見、排外を助長するデマは広がらず、国籍・民族を越えた助けあいの輪が広がった。今回の地震の中でも助けあいの心がひろがり、私たちのなかで「関東大震災」の記憶とならないよう祈ってやまない。
一方で自明のことであるが、今回の地震で被災したのは、日本人だけではない。たとえ、国の代表としての言葉としても私は、在日も含め日本に暮らす外国人の存在認識に危惧を覚える。危機の時に現れる「本音」は、近年の「多文化共生」の浅さを表しているかに見える。
在日コリアンを含めマイノリティーには、言葉の壁、在日1世に広がる文字の壁、過去の年金や公営住宅排除など今に繋がる制度の壁、それらを是正できない偏見や排除といった意識の壁によって、これからの道のりは日本人よりも厳しいことが予想される。
私は阪神・淡路大震災後、さまざまな壁に阻まれ、生活再建から取り残される「外国人」とともに歩んできた。隣人同胞の力が必要な在日1世の多くが、「平等」な抽選で郊外の住宅へ送られた。日本語だけの情報から取り残されるベトナム人とともに仮設住宅の申し込みもした。「外国人は出ていけ」と学校避難所から出され公園に避難した家族、靴の仕事を続けるため自ら河川敷に暮らした家族も見た。形式的な「平等」ではない施策の必要性を痛感する。
この地震で被災したのは、「日本国民」だけではない。「東日本大震災の時」を生きる在日コリアンの一人として、違いを認めた平等が実現するよう、尽力したい。
◆独自に募金を呼びかけ
神戸定住外国人支援センターでは独自に被災地救援募金を呼びかけている。郵便振替口座00990―4―18945、口座名は神戸定住外国人支援センター。備考に「地震募金」と明記。
(2011.3.16 民団新聞)
| [total : 7116] ( 132 / 204 ) | ||
|---|---|---|
| 番号 | タイトル | 掲載日 |
| 2531 | 訃報 董玉模氏 | 2008-01-30 |
| 2530 | 2020年夏季五輪 釜山市、招致へ | 2008-01-30 |
| 2529 | 力道山の孫 甲子園マウンドに | 2008-01-30 |
| 2528 | 日本に謝罪求めない 李当選人 | 2008-01-30 |
| 2527 | 民団や青年会のブライダルパーティー ここで幸を | 2008-01-30 |
| 2526 | 映画「私たちの生涯最高の瞬間」 民団で試写会 | 2008-01-30 |
| 2525 | 韓国食育の歴史<1> ナムル | 2008-01-30 |
| 2524 | <社説>韓日の関係修復に期待 | 2008-01-30 |
| 2523 | <寄稿>李明博新政府 どうなる南北関係 | 2008-01-30 |
| 2522 | <布帳馬車>違う世界で見ていてね | 2008-01-30 |
| 2521 | <女性コラム>茶禮で伝える習わし | 2008-01-30 |
| 2520 | <在日3世アスリート>フィギュア 金彩華 | 2008-01-21 |
| 2519 | <在日3世アスリート>ラガー 趙顕徳 | 2008-01-21 |
| 2518 | <在日3世アスリート>Kリーガー 金宏明 | 2008-01-21 |
| 2517 | <民団新年会>韓日共生新時代築こう | 2008-01-16 |
| 2516 | <民団新年会>会場の声 | 2008-01-16 |
| 2515 | 在日韓国人成人式各地で 次代を託し手厚く | 2008-01-16 |
| 2514 | 「参政権」へ注力 李大統領当選人が民団に激励辞 | 2008-01-16 |
| 2513 | レジャー産業健全化推進協会が発会 | 2008-01-16 |
| 2512 | レジャー産業健全化推進協会 民団も後押し | 2008-01-16 |
| 2511 | 花嫁装うヘアメイク 李佐奈恵さん | 2008-01-16 |
| 2510 | 南北協力事業は適正化 李当選人新年会見 | 2008-01-16 |
| 2509 | 盧武鉉大統領新年辞 | 2008-01-16 |
| 2508 | 李明博大統領当選人新年辞 | 2008-01-16 |
| 2507 | 在日3世スポーツアスリートの「可能性広げたい」 | 2008-01-16 |
| 2506 | 共同事業を推進へ 民団中央と印尼韓人会 | 2008-01-16 |
| 2505 | フラッシュ同胞企業人(17) 「オンリーワン」目指す | 2008-01-16 |
| 2504 | 訃報 李潤祚氏 | 2008-01-16 |
| 2503 | 読んでみたい韓国絵本 | 2008-01-16 |
| 2502 | イルボンで出会いのエッセイ<5> 金益見 | 2008-01-16 |
| 2501 | <布帳馬車>歴史的役割の再確認 | 2008-01-16 |
| 2500 | <新年辞>生活守る民団全面に 鄭進中央団長 | 2008-01-01 |
| 2499 | <2008年各界新年辞>集い学び鍛え明日を確かに | 2008-01-01 |
| 2498 | <新春企画>協働、奉仕する住民の核 | 2008-01-01 |
| 2497 | 司法参画の壁挑む…調停委員めざす同胞弁護士 | 2008-01-01 |