下関市
【山口】在日同胞の経営する小規模店舗が多いことから「リトル釜山」とも呼ばれている下関市竹崎町グリーンモール商店街入り口に、韓国風の楼門をイメージした「釜山門」が完成した。下関市が釜山市との姉妹締結35周年を記念、2600万円を投じて整備した。韓国色を前面に打ち出すことで商店街の活性化を図っている。
門は高さ5㍍、幅7・6㍍の鉄骨造り。鮮やかな文様をあしらった赤色の門柱2本が「釜山門」「GREEN MALL」と書かれた瓦屋根部分を支えている。
20日の除幕式には釜山市から許南植市長が出席。「門は35年間続いた両市の友情を記念する大きな贈り物。この門の完成をきっかけにより多くの釜山市民が訪れることを期待する」と感謝の意を表した。これに対して、下関市の中尾友昭市長は、「これを機に両国の交流をいっそう促進させ、小さな国際都市・下関市として頑張る」と述べた。
同商店街は解放直後に形成された闇市を起源とし、下関市東口から北の上条町に向かって山陽線の線路沿いに約200店舗がぎっしり。この中には在日同胞の経営する焼き肉・食材店、雑貨店、民族衣装を取り扱う店も多い。
4月には韓流スターのグッズなどを販売する「邦楽座別館」がオープンし、1カ月に3000人近い客入りを維持している。客層は30代以上の主婦が中心。月に1回は韓流スターのファンの集まりを開いており、北九州や宇部市、広島県からも訪れる人気スポット。
国際市場と姉妹縁組み 「グリーンモール」
下関市のグリーンモール商店街振興組合(柴田哲也理事長)と釜山市の国際市場繁栄会(金学栄会長)が姉妹提携盟約を結んだ。20日、両団体の代表が下関市内のホテルで共同宣言文に調印した。調印式には釜山市の許市長と下関市の中尾市長が立ち会った。
共同宣言文によれば、「経済や文化など多方面での交流促進を通して両団体の発展につなげる」としている。
調印後、柴田理事長は「釜山の国際市場に比べれば小さな商店街だが、互いの発展のために努めたい」と約束した。
一方、金会長は「友好交流とビジネス発展のため一緒に努力しよう」と呼びかけた。
(2011.8.31 民団新聞)